スマートウォッチは健康分野での躍進が目まぐるしくて、心拍数や呼吸数、血中酸素濃度などあらゆる健康数値を測って記録できる様になりました。
この進歩が進んでいくとスマートウォッチはおそらく人の健康アドバイザー的な役割を持つことになるのでしょう。
Amazfit Balanceは従来の健康に関わる数値の計測に加えて、体組成や体表面の温度の計測もできるようになりました。
そして、それらの数値をもとに「レディネス」という身体の状態をリアルタイムで数値化してくれて教えてくれる機能を備えました。
それでいて、大型の高解像度丸型液晶を備えて、エクササイズ関連はもちろんのこと様々なスマートウォッチの機能も備えた健康重視思考のスマートウォッチです。
この記事では2週間ほどみっちり使ったAmazfit Balanceのレビューをまとめていますので是非参考に最後まで読んでみて下さい。
目 次
Amazfit Balanceのメリット・デメリット
Amazfit Balanceのメリット・デメリットをまとめました。
- 大型1.5インチ丸型高輝度・高解像度液晶搭載
- 「レディネス」機能により身体の状態把握
- マイク(録音機能)・スピーカー搭載
- 充実した健康数値計測&記録機能
- 充実したスポーツ&エクササイズ機能
- ややお高い
- NFC機能はなし
このレビューはメーカーさんに製品をご提供頂き、Studio Kamix(スタジオ・カミックス)の「メーカーさんに忖度しない」レビュー・ポリシーにご同意いただいて制作しております。m(>o<)m
Amazfit Balanceの開封
さっそく開封していきます。
▼中身はこんな感じですね。
付属品は少なくてシンプル構成です。
- 本体
- 専用充電ケーブル
- マニュアル
▼専用充電器
専用充電器は本体側が「磁石」で固定されるタイプで、給電側はUSB Type-Aインターフェイスとなっています。
▼充電中の様子
Amazfit Balanceの見た目
本体を見ていきましょう。
ナイロン性のバンドがとてもカジュアルな感じを醸し出してます。
ベルトはベルクロで留めるタイプです。
パリッとベルクロ部分を剥がせば、すぐに緩めることができるので楽ちんです。
ベルクロがしっかりとホールドしてくれます。
液晶
Amazfit Balanceでひときわ目を引くのが大きな「丸型液晶」ですね。
大きくて美しいです。
1.5インチというAmazfitシリーズで最大の大きさを誇る美しい液晶画面です。
ベゼルには細かい目盛りがデザインされていてシックな美しさを演出しています。
ケースはアルミニウム合金製で軽さと堅牢さを兼ね備えています。
アルミニウム部分は鏡面仕上げの光るパーツと、照りを抑えたマットなパーツが組み合わさっていて品のある仕上がりになっています。
丸型液晶とベーシック・シンプルな出立ちで、いかにも「スマートウォッチ」という感じがしないのが良いですね。
本体裏面
裏面には各種センサーを搭載しています。
バイオトラッカー™5.0 PPG(血中酸素、8PD+2LED)、生体電気インピーダンスセンサー(BIA)、温度センサーといったセンサー類が裏面に搭載されていて健康に関する数値を計測してくれます。
クラウン&ボタン
時計の右サイドに回して操作する「クラウン」と押して操作する「ボタン」が備わっています。
基本的に物理的な操作はこの二つだけですね。
あとは、画面のタッチ操作となります。
ベルト
ベルトは「ナイロン」製で「サンセットグレー」というカラーです。
控えめでカジュアルでありながら落ち着いた感じの素敵なデザインです。
カジュアルシーンはもちろんですが、ビジネスでつけていても違和感は少なそうなデザインですね。
肌触りも良くて、通気性も良いので身につけていて心地よいですね。
Amazfit Balance自体は防水性能が「5ATM」なので、運動で汗をかいた際もサッと洗えて乾きも早いので、スポーティな使い方にも十分耐えてくれそうでした。
▼Amazfit Balanceを水で流している様子
「5ATM=5気圧の防水」です。簡単に言うと水深50Mの深さでも大丈夫と言う事ですね。
ただ、厳密には何も50Mの水深で動かず止まった状態でという事なので激しい動きや激しい水流などでも大丈夫とは限りませんのでご注意ください。
▼参考記事
防水/防塵規格「IPXとは?」〜初心者にも分かる!簡単な覚え方!取り外しも簡単にできますので、「ベルトだけ」外してのお手入れも可能です。
また、他のベルトに変更できるのでシーンに合わせるのも良いですね。
Amazfit Balanceの基本操作・操作感
Amazfit Balanceの基本的な操作は液晶画面のタッチ操作と、右側にあるクラウンとボタンで行います。
まずは基本操作の様子を動画でご覧下さい。
▼基本操作の様子(動画)
クラウン
クラウンを押すとアプリがグリッド表示されるのでクラウンを回して起動したいアプリを選択する事ができます。
ボタン
ボタンを押すと「スポーツメニュー」が表示されますので、メニューを選んでお好みのスポーツモードを開始できます。
画面タッチ操作
もちろん画面はタッチ操作可能になっています。
画面を下にスワイプさせると「設定メニュー」が現れ、上にスワイプすると「通知」が確認可能で、左右にスワイプするとさまざまな機能が確認できます。
操作感
画面のタッチはとても反応が良くてヌルヌル感が心地よいです。
クラウンも押し心地、回し心地ともに感触が良くて操作するのが楽しみでした。
内蔵のバイブ機能も操作時に動作するので肌で感じる心地よさもあります。
総合的に画面とインターフェイスとバイブの連携が作り込まれていて、ユーザーが心地よく感じるインターフェイスになっています。
使ってわかったAmazfit Balanceの特徴
Amazfit Balanceを2週間ほど使ってみて感じた点をまとめました。
1.5インチ丸型大型液晶
まずは1.5インチの丸型大型液晶ですが、とにかく見やすいですね。
解像度も高くて美しいし、輝度も十分でした。
何より画面サイズが大きいので、文字を表示した場合も「読みやすい」
なのでカレンダーなんかも見やすいですね。
▼カレンダー表示
「1ヶ月の全日表示」でもラクラク表示してくれてスマホを見ずともカレンダー確認ができます。
「液晶画面は言うことなし!」の満点ですね。
Apple Watchと比較しても圧倒的な優位性を感じます。
専用ベルト
専用ベルトはナイロン製ですが、しばらく使ってみた付け心地は「◯」でした。
サッパリとした天然素材をつけたような感覚なので、汗や水で少し濡れてもすぐに乾いてくれて心地よかったです。
レディネス
新機能「レディネス」を試しました。この機能を使うのをとても楽しみにしていました。
結論から言うと「アリ」でした。
僕のざっくりとしたイメージでは、「Amazfit Balanceが身体のさまざまな情報を収集してくれて総合的な状態を数値で知らせてくれる」そんなイメージです。
「今日のレディネスはどうだろう?」とチェックするのが毎日の楽しみになりました。
ウォッチで確認している様子を動画で見てみて下さい。
▼レディネス表示
総合的なスコアとアドバイス的なコメントが表示されます。下へスワイプすると細かい評価が見られます。
身体の回復・精神の回復・睡眠RHR・睡眠時HRV・呼吸の質・体表面温度
などを評価してくれています。
Amazfit Balanceの名前の通り、まさに「身体のバランス」を知ることのできる良い機能ですね。
体組成
体組成機能があらたに導入されています。
時計をつけていない方の指をクラウンとボタンに同時に触れて計測するというユニークなスタイルが採用されています。
体組成を計測する様子を動画でご覧下さい。
▼体組成計測の様子
数値自体の正確さは本格的な装置には及ばないかもしれませんが、そこそこの参考値としては使えるでしょう。
ランニング
ランニングで使ってみました。
位置情報も正確で、内蔵スピーカーで音声案内もしてくれるのでランニングのパートナーとしても良いですね。
ウォッチ画面でルートの表示も可能です。
Amazfit Balanceの位置情報は6つの衛星測位システムを利用できる様になっていて、同時に二つを使える「デュアルバンドGPS」となっていますので、かなり正確なルート記録が可能です。
GPS(アメリカ)BeiDou(中国)Glonass(ロシア)Galileo(欧州)QZSS(日本:みちびき)NavIC(インド)
6つのシステムの内、二つを同時に使えるのは心強いですね。
内蔵スピーカーで案内もしてくれます。
また、1kmごとにバイブとともにアナウンスもありますのでペース把握には良いですね。
Amazfit Balanceでランニング
— カーミー@Studio-Kamix(仮住まい中) (@StudioKamix) March 2, 2024
画面が丸くて大きくて
見やすいわ。
1キロごとに
バイブで教えてくれるのも
良かった。
( ˘ω˘ )#pr pic.twitter.com/que3zjrvHS
マイク&スピーカー
個人的に気に入っているのがAmazfit Balanceはマイクとスピーカーを内蔵している点です。
サイドにスピーカーがついています。
▼スピーカー部
スピーカーの音量は、それほど大きくはありませんがしっかりと聞き取れる音量が確保できています。
マイクも内蔵しているのでAmazon Alexaなどのアシスタント機能も利用できます。
▼マイク部
レコーダーアプリも標準搭載していますのでスマートウォッチ単体での録音も可能になっています。
▼録音中の画面
メモ的に会話を残しておきたい時や、備忘録的にも使えそうですね。
Amazfit Balanceの使い方・セッティング
セットアップ方法はいたって簡単です。
専用のアプリ「Zepp」が必須となります。このアプリはAmazfitのシリーズを使った事がある人にはお馴染みのアプリです。
Amazfitシリーズのスマートウォッチで使われているのでアップデートがずいぶん行われ、とても使いやすくて優秀なアプリに進化しています。
事前にダウンロードしておきましょう。
▼流れとしては以下の様になります。
本体のボタンを押して起動します。その後「使用言語」を選択します。
専用アプリである「Zepp」をダウンロードしましょう。
本体の画面に表示されるQRコードをアプリのデバイス追加から読み込むと、アプリと本体がペアリングされます。
基本セッティングは以上で完了です。アップデートがある場合はこの後アップデート作業がはじまります。
完了するとスマホアプリからも様々な設定やログ確認などができる様になります。
Amazfit Balanceの前身機であるAmazfit GTR 4との比較
Amazfit BalanceはAmazfitシリーズの「Amazfit GTR 4」が前身にあたるようです。
こちらは以前に書かせてもらったAmazfit GTR 4の記事ですので、参考に読んでみて下さい。
Amazfit GTR 4[丸型超美麗]液晶搭載の多機能スマートウォッチAmazfit GTR 4も丸型液晶が美しい、高スペックなスマートウォッチでした。
Amazfit BalanceとAmazfit GTR 4の大きな違いは「画面の性能」でしょう。
画面サイズが大きくなって解像度もほぼキープして、画面の明るさ(輝度)は最大で1.5倍になりました。
▼Amazfit Balance vs Amazfit GTR 4比較表
Amazfit GTR 4 | Amazfit Balance | |
画面サイズ | 1.43インチ | 1.5インチ |
画面解像度 | 466 x 466 326ppi | 480 x 480 323ppi |
画面輝度 | 1000nit | 1500nit |
温度センサー | 非搭載 | 搭載 |
健康機能 | 標準的 | 追加機能多数 |
参考価格 | ¥33,000 | ¥41,900 |
画面の性能がもっともインパクトが大きいですが、それ以外にも温度センサーが搭載されたり、Amazfit Balanceの特徴である「レディネス」機能などの健康機能が充実している点は大きいですね。
やはり丸型の高性能大型液晶はポイント高いです。
Amazfit Balanceのスペック(仕様)
Amazfit Balanceをまとめました。
カラーバリエーション | サンセットグレー、ミッドナイトの2色 |
ディスプレイ | 1.5インチ AMOLED(有機EL) |
サイズ(高 × 幅 × 厚) | 46 x 46 x 10.6mm(心拍ベース除く) |
解像度 | 480×480ピクセル、323PPI |
輝度(明るさ) | 最大1500nit |
重量 | ミッドナイト:約52g(バンド含む) サンセットグレー:約45g(バンド含む) 本体のみ:約35g |
バッテリー容量 | 475mAh |
バッテリーもち | 標準的な使用:14日間/AODモード:5日間 |
充電時間 | 約2時間 |
防水性能 | 5ATM |
搭載OS | Zepp OS 3.0 |
内蔵センサー | バイオトラッカー™5.0 PPG(血中酸素、8PD+2LED)、生体電気インピーダンスセンサー(BIA)、加速度センサー、ジャイロセンサー、地磁気センサー、気圧センサー、環境光センサー、温度センサー |
測位システム | デュアルバンド&6衛星測位対応 (GPS、GLONASS、GALILEO、BDS、QZSS、NavIC) |
通信規格 | 無線LAN 2.4GHz、Bluetooth 5.0 |
対応OS | Android 7.0 以上、iOS 14.0 以上 |
対応アプリ | Zepp |
マイク | サポート |
スピーカー | 内蔵 |
内部ストレージ | 約2GB(音楽データ保存用) |
タッチスクリーン | 強化ガラス+アンチグレアガラスベゼル+指紋防止コーティング |
ボディ素材 | アルミニウム合金製ミドルフレーム、繊維強化ポリマー製ボトムシェル |
バンド素材 | リキッドシリコン(ミッドナイト) ナイロン(サンセットグレー) |
バンド幅 | 22mm |
対応手首サイズ | リキッドシリコン:140mm-215mm ナイロン:150mm-210mm |
Bluetooth通話 | ◯ |
常時表示 | ◯ |
ボタン | 2つ(クラウン含む) |
Alexa対応 | ◯ |
自動明るさ調整 | ◯ |
血中酸素レベルモニタリング | ◯自動測定 |
心拍数モニタリング | ◯自動測定 |
睡眠モニタリング | ◯自動測定 |
ストレス測定 | ◯自動測定 |
メーカー | Zepp Health Corporation |
発売日 | 2023年10月24日 |
メーカーについて
よく間違えられているのを見かけますが、「Amazfit」はブランド名で正式なメーカーは「Zepp Health Corporation(ゼップヘルス コーポレーション)」さんです。
ウェアラブルデバイスを中心にグローバルに展開されている中国の企業ですね。
IDC社が発表している「Worldwide Quarterly Wearable Device Tracker」によると、Amazfitブランドは、2021年度の世界の成人向けスマートウォッチ出荷台数で第5位となっているそうです。
2014年以降、全世界でなんと!2億台以上のスマートウェアラブルデバイスを出荷しているとのことなので、製品の安定感・安心感が確かなものだと感じますね。
また、直近の場合、2022年Q3(第3四半期)でハイレベルOS採用スマートウォッチで「三位」。
日本国内の2022年Q1~Q3でスマートバンドを含まない、スマートウォッチのランキングで、Apple、ガーミンに次ぐ、出荷台数で日本第三位となっています。
▼メーカーさん公式サイト
世界のスマートウォッチ市場を牽引している企業なのでブランドに安心感があるのと、個人的には今後の製品開発にもかなり期待をしています。
Amazfit Balanceのよくある質問Q&A
Amazfit Balanceのよくある質問Q&Aをまとめました。
- iPhoneでも使えますか?
- はい、iPhoneでも使えます。iOS 14.0以上に対応しています。
- ベルトは変えられますか?
- ベルトは外せる様になっていて変えられます。外す際も指でロックを外すだけで特別な工具は不要です。
- 体温は正確に測れますか?
- 厳密には測れません。本体裏面のセンサーで体表面の温度は測定可能ですが、いわゆる体温とは異なるので注意が必要です。
まとめ
2週間みっちり使って感じたのは、あらゆるニーズが満たされている上に「レディネス機能」や「体組成計測」や「体表面計測」などの新しい意欲的な機能も搭載されていて、かなり満足度の高い製品でした。
1.5インチ丸型液晶は解像度と輝度も高くて、大きく美しく見やすいので、慣れてしまうと今まで使っていたApple Watchの画面サイズが少し物足りなくなりました。
また、ビジネスシーンにもしっかりと合うのとカジュアルやスポーツシーンにも合う万能で美しいデザインはとても気に入りました。
健康志向が高くてスマートウォッチによる健康数値管理をしたい人にはぜひとも試してもらいたい製品です。