誰でも動画をつくれる時代、よりクオリティの高い映像をつくろうとすると「人の声の品質」が重要です。
実は、良い動画はもれなく「人の声の品質」が高い!人の声が聞き取りづらいとあっという間に視聴者は離れます。
そんな「人の声の品質」を手軽に上げられるのがワイヤレス・ピンマイク「Ulanzi U-Mic」。
低価格で難しい知識がなくてもその日からすぐに使い始める事ができる魔法の様なガジェットでした。
この記事ではUlanzi U-Micの使用感をみっちりレビューしていきます。
「動画の音声クオリティを手軽に上げたい!」
と思っている方は、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
目 次
Ulanzi U-Micのメリット・デメリット
Ulanzi U-Micのメリット・デメリットをまとめました。
メリット
- 高コスパ
- 誰でもすぐ使える
- セッティング簡単
- あらゆるカメラに対応
- ワイヤレスで100M
デメリット
- 自動音量調節なし
- ノイズリダクションなし
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Ulanzi U-Micの開封
開封していきます。
パッケージはすごくコンパクトですね。
パッケージデザインもワクワクするガジェット感が出ていて期待してしまいます。
▼パッケージ裏面
Ulanziさんのデザインはそそるものがありますね。
▼外箱を開けると
本体が現れます。
付属品
付属品が大変多いです。
- 本体
- 専用ポーチ
- 接続用ケーブル4種類(USB Type-C To Type-C/3.5mmTRS To 3.5mmTRS/3.5mmTRS To Lightning)
- ウィンドジャマー(マイク用風除け)
- コールドシュー用スペーサー3種
- マニュアル
付属品がとても多いですが、色んな環境に対応できる様になっているのでありがたいです。
特にケーブル類が一通り揃っているのはありがたいですね。
またコールドシューのサイズにフィットさせるためのスペーサーまで用意されてるのはとても親切で助かります。
Ulanzi U-Micの見た目各部レビュー
それでは本体を見ていきましょう。
Ulanziの製品ってデザインが良くて男のメカ心をくすぐるんですよね〜。
ガジェット・レビュワーの心を
— カーミー@Studio-Kamix(仮住まい中) (@StudioKamix) October 5, 2023
くすぐるデザイン
(*`艸´)
なんだよなんだよ?
どうやって使うんだよ〜?
とニヤニヤしてしまいます。
( ˘ω˘ )
只今、絶賛レビュー記事作成中。
@UlanziJapan pic.twitter.com/jyiHc8O0Yo
▼ケースを開けた状態
まずはケース本体になります。
充電ケース本体
非常にシンプルな箱状のデザインになります。
ブラックの筐体にシルバーのラインが走る。
シンプル・ベーシックなデザインがそそります。
▼ケース後ろ側
後部にはUSB Type-Cの充電ポートが備わってます。
素材はプラスティックか?樹脂?っぽい感じですね。
ともするとチープ感が出そうな素材ですが、マットな仕上げに品があってチープさは感じませんでした。
開けてみると・・・、レシーパーとマイクが現れます。
開けた瞬間のガジェット感がすごくてテンション上がります(笑)
充電ケース本体もバッテリーを内蔵していますので
レシーバーとマイクを保管して充電するためのステーション的な役割になりますね。
ケースの重量(中身含む)は約「210g」でした。
素材が軽いせいでしょうか?見た目よりも軽いですね。
レシーバー(受信機)本体
ケースの中の3つの機材の中で手前にある液晶モニターがついたモノがレシーバー(受信機)になります。
2台のマイクからの音声データを受け取る「親機」にあたります。
上部の液晶モニターはなんと「タッチスクリーン」
各種の設定はこのタッチスクリーンで行います。
小さいのに高性能ですね。
操作感は是非動画で確認してみて下さい。
▼タッチ操作の様子
モニターの左右にある黒くて四角いボタンは「ミュートボタン」
左右のマイクのミュート「オン・オフ」ができます。
右サイドには誤動作を予防すための「ロックボタン」とUSB Type-C出力があります。
左サイドには「ヘッドホン出力」と「カメラ向けの3.5mm出力」があります。
本体下部にはクリップが備わっているので衣類に取り付けたりできます。
さらに、このクリップはカメラなどのホットシューにも取り付けられる様になっています。
いろんなモノが小さい筐体に整然と詰まっていますね。
重さは「34g」と大変軽いです。
マイク(送信機)本体
マイク(送信機)の方を見ていきましょう。
こちらも黒とシルバーでデザインされています。
上部にマイクがついています。
右サイドには「データ保存ボタン」とUSB Type-Cインターフェイスがついてます。
「データ保存ボタン」を押すとマイクの内部にも保険としてデータを残してくれるので、電波が受信できていないなどの不足の事態でも最悪の事態は免れる事ができます。
USB Type-Cはマイク内部のデータにアクセスするためのインターフェイスですね。
左サイドは「電源ボタン」と「マイクのゲイン調整ボタン(+ー)」ですね。
前面には一眼で状態が分かるLEDのアイコンがついています。
「充電」「ペアリング状態」「録音状態」「データ保存状態」
の4つが一眼でわかる様になっています。
受信機と同じくクリップがついていますので演者やナレーターの襟元にサッと取り付けられます。
手軽で便利です!
人物の音声録音には欠かせない存在です。
下部は充電用の接点が備えられてます。
▼付属のウィンドジャマーをつけた状態
重量は約「23g」と軽量です。
衣類の胸元につけても問題なく運用できる重さでした。
Ulanzi U-Micのセッティング/使い方
セッティングは至って簡単です。
基本的にケースの蓋を開けるとレシーバーとマイクはそれぞれ繋がっていて準備が整っています。
受信機とマイク側のリンクは既に完了しているので、あとは受信機とカメラをつなげるだけで使い始める事ができます。
つなぐカメラによって接続ケーブルが異なりますが、音声の入力があるカメラであればたいてい接続する事ができます。
一眼レフカメラ(デジタルカメラ)との接続
一眼レフなどのデジタルカメラに接続する場合は付属の「3.5mm TRSケーブル」を利用します。
カメラ側の3.5mm音声入力端子にケーブルをつなぐだけでセッティング完了です。
専用ケーブルにつなぐだけで音声入力はUlanzi U-Micに切り替わります。
僕は自分の愛機「SONY α7III」に装着してみました。
▼α7IIIにUlanzi U-Micレシーバーを装着
サイドの音声入力に挿すだけでOKです。
スマホ(iPhone/Android)との接続
もちろんスマホでの利用も可能です。
iPhoneの場合は付属の「3.5mm TRS To Lightning」を使用します。
両者をケーブルでつなぐだけでマイク入力がUlanzi U-Micに切り替わります。
▼ミニ三脚に載せたiPhoneに接続
良い感じにセットアップできました。
手軽にワイヤレス録音をしながらスマホで撮れるのは機動性が高くて良いですね。
Androidスマホの場合は、付属の「USB Type-C To USB Type-Cケーブル」を利用します。
▼今回使用したスマホホルダーの記事
単独録音
Ulanzi U-Micはマイク単独でも録音が可能です。
その場合は、レシーバーは必要なくマイク内部に保存されます。
▼Macにマイクを繋いだ様子
データはUSB Type-Cケーブルを接続してマイク内部から取り出す事ができます。
Macで開くと以下の様にファイルが保存されているのが分かります。
▼保存画面
録音した音声データ(WAV形式)が保存されています。
マイク(送信機)には「8GB」のメモリーを搭載していて「最大14時間」の録音(バックアップ)が可能です。
あとで、気づいたのですが、マイクは8GBのメモリーを搭載しているので普通にデータを入れる事もできました。
つまり、困った時の「USBメモリー」のかわりとしても使えそうですね。
(正規の使い方ではありませんが(笑))
Ulanzi U-Micのサウンド音質
Ulanzi U-Micのサウンド品質に迫っていきます。
全般的に感じたのは「カメラの付属マイクをより格段に良い!」という事ですね。
人の声(単独〜マイク1つ)
まずは、自分の襟元にワイヤレスマイクをつけてガジェットレビューYoutuber風に撮ってみました。
▼ワイヤレス・ピンマイクを1つ利用した参考動画
素人の喋りですが、意外としっかりとマイクが拾ってくれていて聞きやすく感じました。
ゲインを「10」まで上げていますのでサーっというホワイトノイズが少し入っていますが、もっと声がハッキリと出る方であればゲインは上げなくて大丈夫ですね。
人の声(二人〜マイク2つ)
続いて奥さんに協力してもらい2人にそれぞれワイヤレスマイクをつけてお昼ご飯の紹介動画をつくってみました。
▼ワイヤレス・ピンマイクを2つ利用した参考動画
奥さんも僕も演者ではないので声が小さいのですが、割とすっきりと撮れていました。
演者が二人いる場合に両方の声がしっかりと撮れるのは格段に良いですね。
楽器録音
楽器の録音をするとどうなるのか?試してみました。
クラシックギター(アコースティック)の録音に挑戦してみました。
▼ギター演奏動画
ワイヤレスマイクを2台ギターの前に置いてステレオで撮影・録音しています。
聴いた感じはぜんぜん悪くないですね。
Ulanzi U-Micは楽器や音楽用ではないと思いますが、そこそこ良い音で撮れるのは感心しました。
軽いデモ録音とかなら使えそうですね。
こんな使い方ができる/こんな方に向いてる
Ulanzi U-Micはいろんな使い方ができそうです。
使い方次第でいろいろと用途は拡がりそうですね。
対談
やはり人の声が得意分野だと思うのと、ワイヤレスマイクが二つあることから「対談」は圧倒的に向いてますね。
セッティングも簡単でレベルの高い音声が撮れるのは魅力的ですね。
ストリートインタビュー
最近よくあるストリート・インタビューにはもってこいですね!
インタビューを受けてくれる人の胸元にサッとワイヤレスマイクをつければ、自分と相手の音声をしっかりと納めることが出来るので雑踏などでは大活躍しそうですね。
演者とカメラマンが喋るYouTube撮影
昨今のYouTubeを見ていると演者の方だけでなくカメラマンの方も撮りながら喋っているケースが多いです。
そんな場合もUlanzi U-Micが活躍しそうですね。
たまに、カメラマンの方の音声が聞き取りづらい動画があったりするので、その辺の音声の均一化にも期待できそうです。
Ulanzi U-Micのスペック
Ulanzi U-Micのスペックをまとめました。
充電について
本体であるレシーバー(受信機)とマイク(送信機)はそれぞれ300mAhのバッテリーを内蔵しています。
さらに、専用ケースも1000mAhのバッテリーを内蔵しています。
なので、レシーバー(受信機)とマイク(送信機)のバッテリーが空になっても、ケースのバッテリーで3つをそれぞれフル充電する事が可能ですね。
レシーバー(受信機)はフル充電で「6時間」稼働可能。
マイク(送信機)はフル充電で「14時間」稼働可能。
ケース充電を利用しながら運用すれば「20時間」の稼働を実現してくれます。
詳しいスペック(仕様)
▼ケース(充電器)
入力電圧 | DC4.8〜5.4V |
入力電力 | 5V/2A |
待機時の電流 | 10uA〜20uA |
充電電流 | 約1500mA |
充電方法 | USB Type-C充電ケーブル |
充電時間 | 約120分 |
バッテリー持続時間 | 1周のサイクル充電をサポート |
バッテリー容量 | 1000mAh |
サイズ | 97mm×58.5mm×57.9mm |
重量 | 128.5g |
▼レシーバー(送信機)
入力電圧 | DC4.8〜5.4V |
サンプリングレート | 48KHz/16bit |
周波数範囲 | 2.4GHz |
伝送遅延時間 | 24ms |
周波数応答範囲 | 20-20KHz |
伝送距離 | 障害物のない状態で>100m |
感度 | -36dB±2dB |
信号対雑音比 | 94dB |
充電方法 | Pogoピン/USB Type-C |
充電時間 | 約90分 |
稼働時間 | 約14時間 |
バッテリー容量 | 300mAh |
サイズ | 35.6mm×15.5mm×45.8mm |
重量 | 23g |
▼ワイヤレスマイク(受信機)
入力電圧 | DC4.8〜5.4V |
サンプリングレート | 48KHz/16bit |
周波数範囲 | 2.4GHz |
伝送遅延時間 | 24ms |
スクリーン操作方法 | タッチ |
伝送距離 | 障害物のない状態で>100m |
感度 | -36dB±2dB |
信号対雑音比 | 94dB |
充電方法 | Pogoピン/USB Type-C |
充電時間 | 約90分 |
稼働時間 | 約6時間 |
バッテリー容量 | 300mAh |
サイズ | 65.5mm×17.5mm×41.4mm |
重量 | 34.5g |
メーカー
メーカーである「ULANZI(ウランジ)」さんは
中国のハイテク都市・深圳のメーカーさんで2016年に設立されたスマホ・カメラ用三脚などを中心に扱っているブランドです。
世界100カ国以上で販売されているそうでグローバルな企業さんですね。
また、中国では企業の信用度をスコア化する「阿里巴巴企业诚信体系」というサービスが普及しているらしいですが、そのサービスの評価では「AAA」とランク付けされている企業さんなのでかなり信頼度は高そうです。
よくある質問Q&A
よくある質問Q&Aをまとめました。
- Ulanzi U-Micを使用するには難しい知識や設定が必要ですか?
- 難しい知識や設定は必要ありません。ケースから出して繋ぎたいカメラと専用のケーブルで繋げばすぐに使い始められます。(一部機種によっては細かい設定が必要な場合があるかもしれません)
- マイクとレシーバーをワイヤレスでつなぐのは手動ですか?
- マイクとレシーバーは自動でリンクされます。
- 音楽演奏の撮影にも使えますか?
- 基本的に人の声用に作られていますが、音楽演奏の録音も可能です。対象の音楽の音量によってはマイクを置く場所やゲインを調整する必要があります。
- どのくらいまで離れても大丈夫ですか?
- ワイヤレスマイクとレシーバーの距離は100Mまでは大丈夫な様ですが、障害物などがあると変わってくるので環境によっては注意が必要です。
まとめ
ワイヤレス・ピンマイクUlanzi U-Micのいろんな使い方をしてみましたが、アイデア次第でまだまだ使い道はありそう。
僕自身、動画に自分の音声を入れる事はほぼした事がなかったのですが、Ulanzi U-Micがあると喋りが素人でもそれなりに聴こえる事が分かったので、これからは動画に音声を入れるのもアリだな・・・と思うキッカケになりました。
ゆくゆくはストリートインタビューや対談なんかも・・・という夢も膨らみました。
何より思っていた以上に導入が「手軽」で「簡単」である事が大きいですね。
ケースを開ければすぐに使えるところも魅力的で、あらゆるカメラ端末に即座に対応できるところも満足です。
「ワイヤレス・ピンマイクは使い道が限られてる」というのは誤った思い込みだって事に気付かされました。
Ulanzi U-Micはコンテンツ作成の幅をグッと拡げてくれる可能性を秘めたガジェットですね。
しかも、この性能で1万円台前半という驚異的な高コスパはありがたいですね。
この値段なら導入に躊躇しなくて良いですし、すぐにお値段以上の回収ができそうです。
本当に良い時代になりました。