長く付き合う有能な相棒の様な三脚を探している方にとって「Ulanzi TT09 VideoGo」は有力な候補になるでしょう。
名前にVideo(ビデオ)と入ってますが、当然Still(スチル:静止画)でも使えて多機能で安定性・携帯性にすぐれたオールマイティ三脚でした。
一生付き合えそうな予感がします(笑)
この記事は「Ulanzi TT09 VideoGo」を実際に使ってみた感じたレビューをまとめています。
Ulanzi TT09 VideoGoを検討中の方は最後まで読んでみて下さい。
目 次
Ulanzi TT09 VideoGoのメリット・デメリット
Ulanzi TT09 VideoGoのメリット・デメリットをまとめました。
- コンパクト
- さまざまな撮影に対応
- F38クイックリリース搭載
- 軽くて丈夫なカーボン製
- 操作が早くて確実
- ややお高い
- エレベーターの動きが硬め
Ulanzi TT09 VideoGoの開封
さっそく開封していきます。
パッケージは白を基調にしたシンプルデザインでした。
Ulanziさんの製品は個人的にデザインがとても良いと感じてます。
パッケージにもそれが現れてますね。
ケース
しっかりとしたケースが付属しています。
Ulanzi TT09 VideoGoのサイズに合わせたコンパクトな設計ですね。
ストラップがついてますので運搬時も楽に担げます。
裏側には手持ち用の持ち手があります。
ジッパー部分は水が侵入しにくい止水ジッパーっぽいですね。
これなら雨でも安心して使えそうです。
Ulanziさんのロゴが入っています。
生地もしっかりとしていて見た目もデニムっぽいカジュアルな感じでかわいいですね。
運搬時、収納時には重宝しそうです。
付属品
付属品は少ないですね。
- 本体
- マニュアル
- 専用ケース
- 交換用ステンレス製石突き
- F38クイックリリースマウント(カメラ側)
付属品構成はシンプルですね。
Ulanzi TT09 VideoGoの見た目/各部レビュー
さっそく本体をケースから出してみます。
単純に「カッコいいな・・・」と惚れ惚れしました。
カメラアクセサリって機能がもちろん大事なのですが、僕は見た目も大事だと思ってます。
日々使うもので、且つ長く使うとなるとやはり時折「愛でたく」なる様な見た目は重要になりますね。
その点、Ulanzi TT09 VideoGoの見た目は洗練されていて「男前」、ココ大事です(笑)
素材・重量
そして、なんと言ってもUlanzi TT09 VideoGoは「カーボン製」。
脚部のカーボン部分はカーボン独特の網目っぽいデザインで丈夫さと軽さが伝わってきます。
重量は「約1.4kg」とこの仕様の三脚としては軽いですね。
ネイチャービデオやフォトを撮られる方は機材の重さが重要になりますので「軽さ」は大事ですよね。
雲台部分
雲台部分も目を引きます。
「倒立式ボール雲台」+「2Dビデオ雲台」+「パノラマ360°回転」のスリーインワン設計なのでビデオ・スチル(動画・静止画)のあらゆる撮影ニーズに対応できるようになってます。
これはめちゃ嬉しいですね。
雲台の固定は「レバー・クランプ方式」なので固定が簡単で確実!
パーツごとにベストなチョイスをされているのがイチイチありがたいです。
雲台部分の固定方法には回して留める「スクリュークランプ」もありますが、締め損ねると外れる事もあるんですよね。その点、「レバークランプ」はレバーをしっかりと倒せば締め損ねがないので安心感があります。
クイックリリースマウント
Ulanzi TT09 VideoGoのクイックリリース・マウント(カメラとの接続部分)は定番の「アルカスイス」とUlanziさん独自の「F38」「claw」の3つから選べます。
僕は悩んだ結果Ulanziさんの「F38」を選びました。
百聞は一見にしかず!動画でこの便利さを確認してみて下さい。
▼動画
脚部分
脚部分は4段で伸びる様になっています。
脚のロックには「レバーロック」方式が用いられていますので、こちらも簡単で確実なスタイルが選ばれていてありがたい限り。
レバーが4つ並んでいるので、4つのレバーロックをワンアクションで一気にロック・アンロックが可能です。
三脚の脚部分も回して留める「ナット方式」もありますが、締めが弱いと足が縮む事があります。その点、「レバー方式」はレバーをしっかりと倒せば締め損ねはありません。
動画でもロック・アンロックの動作を確認してみて下さい。
▼動画
パンハンドル
嬉しいことにUlanzi TT09 VideoGoには「パンハンドル」もついています。
これは大きいですよね。
撮影をしていてパンハンドルが「ある」と「なし」では大違いです。
特にビデオ(動画)撮影をする場合は欠かせないですよね。
パンハンドルのおかげで撮影結果も変わってきますので、とても重要なパーツです。
「倒立式ボール雲台」+「2Dビデオ雲台」+「パノラマ360°回転」スリーインワン設計の雲台と合わさることで「無敵状態」の撮影を実現してくれそうです。
操作性は動画を見てみて下さい。
▼パン・チルトの様子
そして、僕が個人的に度肝を抜かれた秘密がこのパンハンドルにはあります・・・。
実はハンドル部分を回して外すとハンドル部が取れるのですが・・・、
そうハンドル内部に「工具」が隠されているんです。
驚きですよね?
これさえあれば、出先でネジが緩んだりしても修理が可能になるので安心です。
7種類の工具がハンドルのお尻の部分に収納されています。
工具を選んでハンドル部分の先端に挿せば工具として使える様になるんですよね、スゴイ。
エレベーター(センターポール)部分
Ulanzi TT09 VideoGoは「エレベーター(センターポール)」と呼ばれる中央の伸縮部分も当然ながら搭載しています。
エレベーターで調整しながら絵作りをするのはとても重要なのでありがたいですね。
ただ、一つ難点をあげるとエレベーターを上下させる時に少し引っかかりが出る時がありました。
石突き
足の先にあたる石突き(いしつき)はデフォルトではゴムになっています。
付属品で「ステンレス製の尖った石突き」が付いています。
実際に装着してみるとこんな感じです。
立ててみるとこういう感じになります。
雪や氷などの足場が滑るところや砂場などもこの方が安定するでしょうか?
撮影環境に合わせて選べるのは良いですね。
外部拡張性
センターポールの支え部分に「1/4インチの外部拡張用ネジ穴」があります。
ここにさまざまなライトや追加カメラ、スマホなどを拡張することができるので用途に応じて柔軟に対応できますね。
Ulanzi TT09 VideoGoの使い方・セッティング
Ulanzi TT09 VideoGoの使い方は簡単です。
準備としては付属のクイックリリース・プレート(F38)をカメラにつけるだけ!
脚部を必要な長さに伸ばして三脚を立てたらカメラをマウントしましょう。
▼カメラのマウント方法
マウント方法も前述の通り横からスライドさせるだけ!
スピーディで確実です。
あとは、必要に応じて雲台やエレベーターを微調整すれば撮影が可能になります。
慣れればあっという間にスタンバイできそうですね。
Ulanzi TT09 VideoGoのさまざまな撮影スタイル
Ulanzi TT09 VideoGoはさまざまな撮影スタイルに対応できる性能を備えています。
通常撮影
まずはカメラが前を向いた通常の使い方です。
しっかりと安定感があり問題ありません。
脚部を最大まで伸ばしても安定感は損なわれませんでした。
下向き撮影
ブツ撮りなどのカメラを下向きにした撮影の場合の使い方です。
僕もよくこの方法で撮影をしますが、こちらも安定していて問題ありませんでした。
ストレスなく撮影できますね。
やはりパンハンドルがあるとスムーズに調整ができてとても便利です。
縦型撮影
最近は一眼レフカメラで縦型動画を撮る事も増えました。
カメラを90度倒しますが、雲台のレバークランプがバチっと決まるのでしっかりと安定感のある撮影ができます。
ローアングル撮影
カメラを三脚の下側につけるローアングル撮影も可能です。
エレベーター部分をパンハンドルに内蔵された工具でバラして下側に付け替える事で可能になります。
コンパクト撮影
もともとがコンパクトなので卓上などでのコンパクトな撮影も可能です。
卓上で見下ろす形での撮影スタイルもできるので脚部を伸ばさずササッと撮影したい時にも便利ですね。
動画撮影
Ulanzi TT09 VideoGoは当然ですが、ビデオ撮影が得意です。
360度パン(左右)で横方向へスムーズに動かす事ができます。
さらにチルト動作(上下角度)もスムーズで前や後ろにカメラをチルトさせた際に反対側に戻る力が働きますので、よりスムーズに撮影を実現します。
性能の高い雲台のおかげでパン&チルトがとても心地よく絵作りに貢献してくれます。
アウトドア・屋外撮影
もちろん軽量でコンパクトなのでアウトドア・屋外撮影にもバッチリ向いてます。
コンパクトさと軽さは正義!連れて行くのが楽なのは大変助かります。
屋外撮影で「より安定」が必要な場合はエレベーターの下にあるフックを利用して重しをつける事ができます。
これで風などの影響を最小限に抑えられますね。
脚部の先の「石突き」部分も付属のステンレス製のモノに変えれば足場が悪くても安定を得られそうです。
山や川、海、空、星や月などのネイチャーフォトや動画なんかにも役立ってくれそうです。
F38クイックリリース・クランプ・マウント
Ulanziさんの独自開発クイックリリースの「F38」が想像以上に良かった!
前述しましたが、とにかくカメラのマウントが圧倒的に楽になりました。
「隼(はやぶさ)」と漢字で書かれたマウントがカッコ良い、この速さ、確かに「隼」です。
そして、プレート側ですがなんと「アルカスイス互換」があるようでプレートを付け替えなくてもアルカスイスのマウントで固定できました。
そして、F38は簡単にカメラがロックされますが、ロックボタンに間違って当たってしまうとカメラが滑り落ちる心配もあるのでロック機能もあります。
ロックボタンを手前に引いて左へ90度回すとロックがかかりますので、当たっただけでロック解除になることはありません。
Ulanzi TT09 VideoGoはどういう人向け
「Ulanzi TT09 VideoGo」はビデオメーカー/映画制作者/ブロガー/コンテンツ制作者向けに作られています。
なので、動画を撮影するYouTubeさんrやビデオ撮影・編集者さん、静止画を撮影するカメラマンさんやブロガーさん、ライターさん、などなどあらゆる方にとって使える三脚となりそうです。
カーボン性という事もあり、軽くて携帯性も高いので山登りをしてネイチャーフォトや動画を撮るといった用途でも使えますね。
価格もそこそこなので一見初心者向きではないですが、下手に低価格のものを購入するよりはずっと使える多機能・多用途のモノを最初から買ってしまう方が賢明という説もありますね。
主に撮影やなんらかのクリエイター活動をしている中級者以上向けの感がありますが、初心者がいきなり買っても将来的にまったく損はないシロモノですね。
安いものからグレードを上げていくよりは良いモノを最初に買ってしまう方が安上がりかもしれませんね。
使ってみた感想としてはプロフェッショナルユースとしてももちろんですが、アマチュア、初心者ユースとしてもどちらでも良いと感じました。
Ulanzi TT09 VideoGoのスペック(仕様)
Ulanzi TT09 VideoGoのスペック(仕様)をまとめました。
雲台 | Arca-Swiss/F38/CLAWから選べる |
材質 | カーボンファイバー |
重量 | 約1.5kg |
最大高さ(センターコラム収納時) | 約119cm |
最大高さ(センターコラム伸長時) | 約140cm |
最低高さ | 14cm |
折りたたみ時の高さ: | 45cm |
三脚耐荷重 | 約20kg |
ボール雲台耐荷重 | 約5kg |
脚段数 | 5 |
メーカー
メーカーである「ULANZI(ウランジ)」さんは
中国のハイテク都市・深圳のメーカーさんで2016年に設立されたスマホ・カメラ用三脚などを中心に扱っているブランドです。
世界100カ国以上で販売されているそうでグローバルな企業さんですね。
また、中国では企業の信用度をスコア化する「阿里巴巴企业诚信体系」というサービスが普及しているらしいですが、そのサービスの評価では「AAA」とランク付けされている企業さんなのでかなり信頼度は高そうです。
よくある質問Q&A
Ulanzi TT09 VideoGoに関するよくある質問をまとめました。
- プロ用の三脚ですか?
- プロユースに限らずアマチュアや初心者にも使える多機能・多用途の三脚です。
- カメラマウント部分は変えられますか?
- カメラマウント部分は変えられません。購入時にアルカスイス・F38・Clawの3種類から選べます。
- Ulanzi TT09 VideoGoという名前なのでビデオ(動画)撮影専門の三脚でしょうか?
- いいえ、動画はもちろん静止画(スチル撮影)のどちらもこなせる多用途な三脚です。
まとめ
総合的に「大満足」の三脚でした。
僕が長年使っていた三脚を全ての面で上回る実力は圧巻でしたね。
カメラ・ライフ・クオリティ(QOCL:Quality Of Camera Life)が圧倒的に上がりました。
三脚は大事だと思っていましたが、三脚でこんなにも変わるモノだなとあらためて感心しました。
もともとカメラと撮影が好きですが、Ulanzi TT09 VideoGoのおかげでさらにいろいろとアイデアが浮かんできて撮影意欲がガバッと上がりましたね。
三脚ってあくまで脇役的な存在ですが、強力な相棒なので良いモノを持つべきだと確信できました。
中級者以上の方にもおすすめしたいですが、初心者の方こそUlanzi TT09 VideoGoの様な優れた三脚をちょっと無理して買ってもらいたいと感じました。