撮影の重要なパートナーである三脚には「万能」を求めがちです。
特にトラベル三脚になると、登山やアウトドアでの活躍を期待します。
「HEIPI(へーピー) 3-in-1 Travel Tripod」はトラベル三脚の中では珍しく、雲台とメイン三脚、そしてサブ三脚の3つが一体となってさまざまな機能を一台に凝縮した唯一無二のトラベル三脚です。
この記事では「HEIPI 3-in-1 Travel Tripod」の最大の特徴である「3 in 1」部分はもちろん、トラベル三脚としての基本性能まで、しっかりと使ってみた経験を元にレビューさせて頂きますので、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
目 次
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodのメリット・デメリット
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodのメリット・デメリットをまとめました。
- メイン三脚・雲台・サブ三脚の「3 in 1」
- サブ三脚で様々な可能性
- 30mmのしっかりした5段3本の脚
- カーボン製で軽く丈夫
- 脚のロックはやや硬め
このレビューはメーカーさんに製品をご提供頂き、Studio Kamix(スタジオ・カミックス)の「メーカーさんに忖度しない」レビュー・ポリシーにご同意いただいて制作しております。m(>o<)m
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodの開封
それでは開封していきましょう。
パッケージはシンプル・ベーシックな「黒」いデザインでした。
白い印刷やロゴが特殊加工されていてクールでした!!期待感上がりますね。
中を開けると、専用ケースに入った本体が現れます。
付属品
付属品はそれほど多くありません。
- 専用ケース
- クイックリリースプレート
- 専用レンチ
- スパイク石突き(脚部に内蔵)
専用ケース
専用ケースはかなりしっかりとした作りになっています。
防水ファスナーが使われていますので運搬時の雨水の侵入も防いでくれそうです。
中には小さなポケットがあって、付属のレンチなどを収納できる様になってます。気が利いてますね。
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodの見た目・デザイン・機能
本体を見ていきましょう。
重量・サイズ感
全長45cmで直径7cmというコンパクトサイズにまとめられています。
山登りなどに携行するのにバックパックに沿わせられる適度なサイズですね。
ちなみに僕のバックパックに合わせるとしっかりと中に納まってくれました。
ブラックの洗練されたデザインがクールでカッコ良いですね。「持つ」だけで気分がアガります。
重さは「約1.33kg」とトラベル三脚としては軽めに仕上がっています。
(カタログ値:1.35kg)
脚を最大限伸ばした時の全高は150cmでした。
身長173cmのワタクシがファインダーを覗いてみて、少しだけ屈む感じでした。液晶を見る場合は上に角度をつければとても見やすかったです。
3 in 1 分離する三脚
なんと言ってもHEIPI 3-in-1 Travel Tripodの特徴でもある「3つに分かれる」が気になりますよね。
▼3つに分かれた状態
3つに分かれる様子は下の動画をご覧ください。
▼3 in 1動画
エレベーター・コラム部分の「サブ三脚」が見た目的にも目立ちます。
真ん中のリングを回して緩めると「サブ三脚」がすぐに使えます。
最低の高さはメイン三脚で「22cm」サブ三脚で「14.5cm」でした。この高さまで落とせるのはありがたいですね。
三脚上部の雲台
3 in 1なので「雲台」部分も独立します。
この手のトラベル三脚では雲台が三脚と一体化していて取り外せないモノの方が多いのですが、こうして取り外せると様々な三脚に載せることもできるし、違うタイプの雲台を載せることも出来るので汎用性があってとても良いですね。
詳しくは後述の「使い方」の部分でレビューします。
脚部パイプ・素材
パイプ径は根元の太いところで「26mm」でした。
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodは脚の段数が最大5段なので太めの方が安定して良いですね。
▼参考パイプのサイズ
パイプ径 | パイプの厚み | |
1段目(上から) | 26mm | 1mm |
2段目 | 23mm | 1mm |
3段目 | 20mm | 1mm |
4段目 | 17mm | 1mm |
5段目(先端) | 14mm | 1.25mm |
脚部はカーボンファイバー製です。見るからに丈夫で軽そうです。
カーボンが「HEIPI 3-in-1 Travel Tripod」の携帯性にかなり貢献しています。
脚部構造
脚部はレバー式で伸ばすことができます。4つのレバーがついていて合計5段の構造になってますね。
石突き(いしつき)
「石突き(いしつき)」と呼ばれる足の先端部分、地面に設置する部分はゴム製です。
そして、なんと石突き部分を回すと・・・
「ステンレス製の尖った石突き」が現れます。嬉しいサプライズですね。
これをゴムの先端に装着し直すと、氷で覆われた場所などの刺さりが必要な場所での固定が楽になりますね。
エンドストラップ(エンドフック)
メイン三脚の脚の付け根部分に、三脚を安定させるためのエンド・ストラップがついています。
ストラップに重しをつける事で三脚が安定しますのでアウトドアで何もない時であれば、袋に石を入れてぶら下げれば安定させる事ができますね。
オプションで専用のストーンバッグもありますが、工夫すればエンドストラップで固定できそうですね。
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodの使い方・セッティング・操作性
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodをセッティングしてみました。
雲台部分
雲台はボール式の「自由雲台」で水平方向にも360度回せるようになっています。
自由雲台のロックはレバー式ですね。
使ってみた感じ、とてもしっかりしていてホールド感がありました。
▼雲台操作の動画もご覧下さい。
クイックリリース
カメラ台のクランプ部分はプレートを上から嵌めると自動でロックする独自のクイックリリースになっていました。
専用のプレートはもちろん問題なく機能します。
試しに自前のアルカスイス・プレートをつけたカメラを載せてみましたが、問題なくしっかりとホールドしてくれました。
載せる前にロックを左に回してホールド部分を上げた状態にします。
それからプレートを滑り込ますかんじで上から嵌めるとガチャリとホールドされます。
その後ロックを右へしっかりと回すことで締まりますので、さらにホールドが強化されます。
外す時はロックを右へ回すことでホールド部分が跳ね上げられますのですぐに外すことができます。
以上が取り付け・取り外しです。簡単ですね。
とてもスピーディにロックが出来るのは助かりますね。
▼セットアップ動画
水平器がついているので水平を取る時も助かります。
脚部
脚部は4段階伸ばす事ができます。4つのレバーによるロック機能が備わっています。
レバーをバチッと押し込めばロックが完了しますので分かりやすいですね。
任意の長さに調整して使います。
サブ三脚の使い方(エレベーター/センターコラム)
サブ三脚は三脚のエレベーター部(センターコラム)の役割も担っています。
脚の付け根の上にあるリングを緩めるとエレベーター部(サブ三脚)を上下させる事ができます。
任意の場所でリングを締めると固定されます。
カメラの高さ調整の際にエレベーター部分は重要ですよね。
さらに、リングを緩めた状態で上に上げるとサブ三脚を独立させる事ができます。
拡張ポート(1/4ネジ穴)
拡張用ポートが備わっています。
汎用性の高い1/4ネジ穴が三脚に脚部に3つありますので、ココに拡張させるものを取り付ける事ができます。
モニターやスマホ、GoProや照明器具などアイデア次第でいろいろと拡張させられるのはありがたいですね。
▼拡張用のネジを取り付けた状態
▼写真のネジ<参考>
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodで出来る撮影
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodはさまざまな撮影に対応できます。
通常撮影
まずは通常撮影時ですね。
しっかりと安定感のある撮影が可能です。
下向き撮影
下向きの撮影の際も問題なく安定してくれます。
上向き撮影
上向き撮影もしっかり安定しますね。
星空撮影なんかでも活躍してくれそうです。
縦型撮影
縦型画像を撮りたい時も雲台がしっかりと安定させてくれます。
低い撮影
ローアングル撮影も得意です。
より低い撮影をしたい場合は、三脚に吊るす形での撮影も可能です。
ぶら下げスタイルも行けます!
卓上
卓上での撮影にも便利です。
コンパクトなので卓上でも場所を取らず安定させられます。
2台での撮影
メイン三脚とサブ三脚で2台に分かれて撮影も可能です。
別アングルで同時撮影したい場合なども便利そうですね。
アイデア次第でさまざまな活用ができそうです。
▼片方を照明スタンドにした場合
カメラ2台使いや照明スタンドとしてだったり、拡張ポートを使ってカメラ3台体制もいけそうですね。
スマホ撮影
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodはスマホホルダーを雲台に内蔵しています。
スマホホルダーを出してスマホをセットしたらすぐにスマホ撮影ができますので便利です。
動画も見てみてください。
▼スマホ・セット動画
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodのスペック(仕様)
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodのスペックをまとめました。
対荷重 | 25kg |
雲台 | ボール式自由雲台 |
重さ | 1.35kg |
素材 | カーボンファイバー他 |
携帯時サイズ | 45cm × 7cm |
最小高さ | 22cm(サブ三脚14.5cm) |
最大高さ | 150cm |
脚数 | 3 |
脚段数 | 5 |
生産地 | アメリカ |
メーカー
メーカーは「HEIPI TECHNOLOGY LIMITED.(へーピーテクノロジーリミテッド)」さんというアメリカで設立された企業さんですね。
撮影機器の専門メーカーとして2022年2月に立ち上がった様です。
まだ歴史は浅いですが、すでにいくつかの種類の三脚や雲台、ダブルカメラサポートやカメラケージ、カメラバッグなどなど撮影関連のアクセサリに幅広く取り組まれている様です。
「気軽に写真を楽しむ」をミッションに掲げているらしく、全てのカメラマンに手軽に高クオリティの撮影を提供する撮影機材の開発に取り組んでいるのだそうです。
確かに「HEIPI 3-in-1 Travel Tripod」を見ると今までにない斬新なアイデアも取り込まれ先進的・意欲的な姿勢が製品に表れてますね。
よくある質問Q&A
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodのよくある質問をまとめました。
- 初めてのトラベル三脚に向いていますか?
- トラベル三脚一台めの方にも良い製品です。3つに分かれるのとサブ三脚がある点はオーソドックスなスタイルではありませんが、ゆくゆく応用ができるので長く使える選択肢になるでしょう。
- モニターやスマホを三脚に追加でつけたいですが可能ですか?
- 1/4インチの拡張ネジ穴を使えば、さまざまなアクセサリが追加可能です。
- カメラ側のプレートはアルカスイスが使えますか?
- アルカスイスのプレートは問題なく使えます。
- 雲台のネジ穴は何インチですか?
- 3/8インチネジ穴です。
まとめ
「HEIPI 3-in-1 Travel Tripod」をしばらく使い込んでみました。
慣れるととても使いやすくて、これから出番がかなり増えそうな予感です。
特にサブ三脚が使える点はいろいろと使い方を考えさせられてワクワクとしました。
アレもできるコレもできると想像を膨らませてくれる三脚です。
そして、登山やアウトドア撮影では出来るだけ荷物をコンパクトにしたいのと忘れ物をしない様にしたいのですが、HEIPI 3-in-1 Travel Tripodはその点優れています。
HEIPI 3-in-1 Travel Tripodを相棒にしておけば、ミニ三脚を持っていく必要は無くなりますし、スマホホルダーも雲台に内蔵されていますのでこちらも不要です。
荷物が減って忘れ物も減るのは非常にありがたいですね。
それでいて、さまざまな応用利用ができるのは素晴らしいです。
トラベル三脚は「軽くて丈夫」がまずは求められますが、その上でさらに「拡張性や応用利用」ができるというのが「HEIPI 3-in-1 Travel Tripod」の特徴です。
出先でのさまざまな撮影に対応できるトラベル三脚を探されている方は是非手に取ってもらいたい製品でした。