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日本映画「マザー」長澤まさみさん主演、なんでこんな映画つくったんだ?なんでこんな映画観たんだ?って激しく心が揺さぶられた件とその『答え』

映画マザー

こんにちは、

スタジオ・カミックス管理人のカーミー@StudioKamixです。

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のどかな土曜日の午前10時頃、奥さんに誘われて

日本映画「マザー」を観たのでご紹介。

(ネタバレ注意)

正直メンタルやられた

正直この映画を観てものすごくメンタルをやられて陰鬱な心持ちになった。

そして2〜3日悶々と引きずった・・・。

正直、観賞直後は観なきゃ良かった・・・・と(笑)

(あとで思い直すことになるのだけれど)

 

でも、逆に云うとそれだけ心が揺さぶられたと云う事。

確かに、揺さぶられた。

最初から最後まで胸元を掴まれてずっと揺さぶられっぱなし状態。

 

長澤まさみさん演じる「破滅的」行動を取り続ける母親。

その母親に支配され愛され共に破滅への道を辿る息子。

「ギャーーー・・・もうやめて〜〜」

「なんで???そんなことするん???云うん???」

「ほんで、何でそうなるん???」

の連続・・・・。

そこには破滅へと向かう選択しかなくて・・・胸が詰まりそうになってヘトヘトになる。

でも、観るのをやめられない・・・「救いが欲しい」

 

そこには合理的とか建設的とかと云う考えは全くなくてとにかく破滅へ向かっていく・・・。

「救いがない・・・・」と途中で思った。

なんでこんなにも胸が苦しくなるんだろう・・・?

と考えたけど答えが出てこない。

とりあえず、そこには嫌悪感と絶望感。

結局最後まで「救い」はなくて・・・終わる。

(と第一印象では思った)

陰鬱な気持ちになり後悔(後に気づく)

最終的に観た後は、陰鬱な重苦しい嫌な気持ちに・・・。

11月の休日の土曜日昼下がり、

「これから楽しい休みなのに、どうしてくれんだ?」ってなった(笑)

 

「なんでこんな映画つくった?」

「なんでこんな映画観た?」

作り手を責めてみたり自分を責めてみたりするほど。

 

この映画は奥さんが観たいと言い始めたので、何の気なしに観てたんだけれど、あまりの「救いの無さ」に恐れをなした僕は、思わず奥さんに

「なんでこんな映画観ようって云ったんや!」って大人気ないけどちょっと文句を云ってしまった(笑)

まあ、それくらい心を揺さぶられたって云う証拠だ。

なぜ?こんなにも心揺さぶられる?

しかし、なぜ?この映画にこんなにも心揺さぶられ、嫌悪するのだろう?

と2〜3日、自問自答してみてやっと辿り着いたのは・・・、

「僕はこの物語の主人公たちの様になることをとても恐れている・・・」だった。

うん、その通りだ。

 

そう、僕はいつも

「楽な方へ流れちゃダメだ!」って思ってる。

「簡単な方へ行っちゃダメだ!」っていつも自制している。

(よく誘惑に負けるけどw)

その楽な方、簡単な方、へ流れた結果がこの映画なのではないか?ってこと。

 

僕はこの映画の様な事態になることを恐れてるのだろう。

僕が恐れているシナリオがそのまま描かれているから、僕にとって恐怖の対象なのではないか?

って考えた。

 

そう考えると、これだけ嫌悪感が出るのも肯ける。

正直、主演の長澤まさみさんが嫌いになった(笑)

あんな魅力的な女性を嫌いになるって・・・・よほどやん(笑)

長澤まさみさん演じる主人公の母親は「自分勝手で」「破滅的で」「ダラシなくて」「エロくて」「誘惑に弱くて」「衝動的で」「ズルくて」「頭が悪くて」ほとほと嫌になる。

そう!おそらく自分の弱いところを見ている気持ちになるのだろう。

僕も「自分勝手で」「破滅的で」「ダラシなくて」「エロくて」「誘惑に弱くて」「衝動的で」「ズルくて」「頭が悪くて」・・・同じ部分を持っている。

で、僕はそれを必死で押さえ込んで自制しているはず。

おそらく主人公の母親と根っこが一緒なのでしょうね。

ただ、異なるのは僕が自制心を働かせてるだけってこと・・・。

自制を止めると悲惨な事になる・・・って僕は思い込んでいる。

だから、この映画が怖いって云う寸法。

 

「なんでこの映画を観たのか?観るんじゃなかった」ってものすごい思ったのだけれど、

それは結局、強烈に恐れているからなんだな・・・・と自分で膝を打った。

だって本当に分からなかったんだよね。

自分がそんなにもそう云うものを恐れているとは。

弱い人々を描く

この映画に出てくる人たちは皆弱い・・・。

自分の感情をコントロールできない。

浅はかで、簡単に騙されて丸め込まれて流される。

恐ろしいほどに・・・。

僕はそう云う人たちを見るといたたまれなくなる・・・・。

もう見ていられなくなる・・・。

いくらでも良い方法や良い考え方があるのに、その事にあやかる事なく破滅の道を進んでいく。

僕の恐れている道を歩んでいく登場人物たちが見ていて怖くてたまらないのだ。

だから、僕は「楽な道を選んじゃダメだ!」

「簡単な道を選んじゃダメだ!」って云って躍起になるのだろう。

 

よく会社の後輩たちにも偉そうに訳知り顔で偉そうに云うことがある。

「迷ったら険しい方、難しい方を選べ!」

あたりまえだと思ってたけど、自分の恐怖を他人に押し付けてたんだな・・・・って、よく分かった。

(良い悪いは別にして)

安住の地はどこに?

この映画の最後に、息子は殺人の罪で刑務所に入る事になる。

でも、彼は

「ここに居れば食べ物もあるし本も読める」

とまるで安住の地にたどり着いたかの様に話す。

でも、それまでの救いのない彼の人生を思えば「その通りだ」。

人間に必要なのは食べ物と安全に眠れる場所と少しの本で十分なのかも知れないとさえ思う。

 

どんなに「楽で簡単な道」を選ばない様に頑張って

家を買って、将来の蓄えをして、「アリとキリギリス」のアリの様に備えて、豊かな生活を求めても・・・、

人間の最後は何も所有できないし、主人公の彼と何ら変わらない。

人生の最後の時まで椅子取りゲームを必死に頑張るよりも、最低限の必要なものだけの暮らしも悪くないかもしれないとさえ思えた。

 

破滅の道を恐れて頑張り続けることって、そう考えると滑稽に見える。

そんなに恐れなくても良い。

僕らはもともと何も持ってないし、何も失わないはず。

目の前のものは今たまたま自分の目の前にあるだけなんだ。

一瞬で目の前からなくなるかもしれないし、

なくならないかも知れない。

今はそこにあるだけだ。

奪われないかもしれないし、失うこともないかもしれないし、あるかもしれない・・・

名曲を思い出す

あれ?どっかで聞いたことある様なフレーズだ・・・・

そうだ、椎名林檎さんの歌であったな・・・僕の大好きな曲・・・え〜っとなんだっけ・・・?

で検索・・・・。これだよ!

このPVは初めて見たけどかっこいいな・・・・。

ありあまる富/椎名林檎

この曲の歌詞がとても印象的で脳裏にこびりついて離れない。

 

この曲を知った頃に、「僕はなぜこの歌に惹かれるのだろう?」

って思っていたのだけれど、今少しつながった。

自分の恐れと価値について表現されていたからだったのだな・・・。

もしも、この曲がこの映画のエンディングで流れていたら、僕は一瞬で全てを悟り失禁していたかも知れない(笑)

書く事で見つけられた答え

第一印象で強烈に嫌悪して、この映画の意味が見出せなかったのだけれど、

意味を見つけたかったのでブログを書いてみることにした。

そうするとこの映画を観た「意味」が分かった。

良かった。

ただただ心をマイナス方向に揺さぶられて終わるところだった。あぶね〜。

書くことに救われた。

ありがたい。

長澤まさみさんの演技は「憑依」級

最後に長澤まさみさんの演技には、脱帽して頭を丸めて今流行の土下座をするくらいの敬意を表したい。

僕は芸能人音痴で彼女のコト全然よく知らなくて申し訳ないのだけれど、彼女の演技力はホンモノだ。

「お前が云うな!」って云うツッコミが聴こえる(笑)

あんな演技してたらどれだけ消耗するんだろう?

・・・と想像すると空恐ろしくなったほど。

もはや役柄が長澤まさみさんに憑依している。

凄い。

息子役の新人さんも凄い。

二人とも憑依しちゃってぶっ飛んでる。

その人にしか見えない。

そして最後に、監督は大森立嗣さん。

失礼ながらよく存じ上げないけども描き方は秀逸。

僕は冒頭の母と子のスキンシップのシーン、一瞬で物語に引き込まれてしまって抜け出せなくなってしまった。

圧巻の表現力。

 

世の中には「観るべき映画」と「観なくても良い映画」がある筈。

「マザー」は前者でしかない。

たとえ、胸が苦しくなる映画だとしても。


参考
映画「マザー」映画「マザー」

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