目 次
パッケージ・ファーストインプレッション
SIMGOTさんのEK3が届いた。
・・・・・・・・
・・・・・
SIMGOTさんより
同社のハイエンドだと思うんだけど・・・
高品質イヤモニ型イヤホン
「EK3」
が届いた〜〜〜。
パッケージがやばい・・・( ̄▽ ̄;) pic.twitter.com/vUVfWceMhI
— カーミー@Studio-Kamix (@StudioKamix) June 14, 2020
その箱の重厚感に・・・唖然となる・・・・。
シンプルで重厚感あるブラックの箱が俄然期待をあおる。
最近の製品パッケージはどこのメーカーも
しっかりつくられてるもんだけど、
こんなに重厚感ある箱はなかなか見ないな・・・。
金属?のプレートまでついてて・・・、
「EK3」と印字されてる。
すごく硬いしっかりとした作りの箱を
恐る恐る開け、
中身を見ると・・・、
EK3本体の美しい半透明のフォルムの筐体が
目に飛び込んでくる。
こんな美しいデザインのイヤホンは見た事がない・・・。
イヤホンってシンプルでのっぺりした
デザインが多いのでこんなのは珍しい・・・、
僕が知らないだけか・・・?
なんか宝石のなんとかカットみたい(笑)
3Dプリント樹脂シェル・・・と云う技術?で
作られてるらしいけど
その半透明のデザインは未来的で
幾何学的な模様がサイバーパンクっぽくて
ブレードランナーとかSF映画を連想させて
兎に角クール!
リケーブルも可能なケーブルも
本体に合った、透明とシルバー・白・ゴールド系といった
煌びやかなデザイン。
只者ではないイヤホンである事を静かに主張している。
それはそうだ。
2020/6/20現在で¥38,900で販売されているのだから
僕みたいなケチ野郎からすると値段も只者ではない。
オーディオ感が少し変わったSIMGOT EM-2
今回はSIMGOTさんからEK3の
レビューのご提案を頂いたのだけれど、
少し前にSIMGOTさんのEM-2という
イヤモニ・イヤホンのレビューをさせてもらった。
正直、そんなに高価なオーディオ機器を
持っていない僕にとっては
ちょっとサウンド、オーディオ機器に対する考え方が
ちょっと変わってしまうほどの体験だった。
SIMGOT「EM2」イヤモニ型イヤホン〜アコースティック・ギターを弾く時の「掌がこすれる音」が生めかしく聴こえる
イヤモニというカテゴリも初体験だったし、
音の良さを追求した有線イヤホンが出す
サウンドのクオリティも久々の体験、
ハイレゾという世界も垣間見る事ができて、
兎に角、驚きと発見の連続だったのだけれど、
そのEM-2よりも上位機種であるEK3のご提案を受けて
正直、僕なんかがどのくらいレビューできるものか・・・?
という思いがした。
しかし、金額にしてEM-2の3倍以上のお値段のEK3
どれほどのものなのか?
素晴らしい音の世界を知ってしまった僕は
興味津々なのだった。
懐の深いメーカーSIMGOTさん
肝心の使用感に迫る前に、
念のため断っておくと
今回はSIMGOTさんに商品を提供して頂いてレビューしている。
ただ、僕は商品を提供してもらったからと云って
尻尾を振って、(本当はブンブン振りたい)
メーカーさんに都合の良いレビューを書く訳には行かない。
そんな事をするためにブログを書いている訳ではないのだから。
そう!自分を見失わないブロガー「カーミー」(笑)
というのは冗談だけど、(いや、半分冗談ではないかな?)
このブログは僕の分身みたいなものなので
ここに嘘や忖度を書くつもりはない。
あくまで自分の主観で思った事を書いていきたい。
だから、SIMGOTさんには
・レビューはあくまで僕自身が感じた主観で書く事
・良い事も悪い事も書くつもりなのでご期待に添えるかどうか?は約束できない事
を偉そうにも条件としてださせてもらった。(ちょっとビビりながら・・・)
完全無名のブロガーの癖に生意気なこと言って、
相手にされないかな・・・?と思っていたけど
その後「その条件でOK」という太っ腹な返事をもらえた。
なんとも、懐の大きいメーカーさんなのだ。
SIMGOTさん自体は中国の深センにあるメーカーさん、
僕も憧れる最先端都市「深セン」で作られているだけあって
最先端の技術が期待できるメーカーさんだ。
そう云うわけで、
このレビューに関しても遠慮と忖度なしで書かせて頂く。
サウンド・ファーストインプレッション
もう、兎に角、
しのごの云わずに
急いでMacにオーディオインターフェイスをつないで
EK3を突っ込んで
とりあえず聴いてみた!
いつも僕がサウンドチェックをする時に
標とさせてもらっている曲(リファレンスって云うのかな)が
ほとほと憧れてやまないポストロックバンド「toe」さんの
「向こう岸が視る夢」だ。
・・・・・・♫
・・・・♫・・・
♪・・・
・・♩・・・.
サウンドのファーストインプレッションは・・・、
「音の分離がめちゃくちゃ良い!」
それぞれの楽器の音がそれぞれクッキリ!と聴こえる。
と云うとおざなりな印象だけど・・・、
その「クッキリ度合い」が
そこいらのクッキリではない!
と云うのが正直な最初の感想。
喩えるならば・・・、
音楽が再生された瞬間に
胸ぐらを掴まれ、別室のスタジオに連れて行かれ、
目の前でレコーディングを聴かされている様な・・・、
しかも、そのレコーディングもよく見ると
それぞれの区切られた小部屋で
それぞれの楽器をアーティストが演奏している様な・・・、
とにかく「分離」がすごいんじゃ!
いや、解像度って云った方が良いのかな?
かと云って、ミックスエンジニアがミックスしてるんだから
混ざってないわけではない。
toeのアルバムは僕の尊敬する
toeのギタリストでもある美濃隆章 / toe@MiNO_tAKaAkiさんが
ミックスしてるのだから、極上のミックスだ。
それはもう、
きちんと!
丁寧に!
極上に!
ミックスされている!
そのミックスを余す事なく聴きとる事ができる!
EK3はそんな気にさせてくれる。
もっと強引に、喩えるならば・・・、
それぞれのフルーツがしっかりと残った
「究極のミックスジュース」の様な混ざり方。
オレンジやバナナ、イチゴ、マンゴーなどと
ミルクを混ぜてつくるミックスジュースだけど
しっかりとそれぞれのフルーツ達の名残も残っているのに
もちろん混ざり合ってる。
「そんな感じだ!」
・・・・って、良い喩えを思いついて
本人はいたって興奮気味だけれど
果たして伝わってるのだろうか?(笑)
冷静に云うならば、「分離」と「混ざり」が
ちょい「分離が強め」の絶妙バランスで
再現される感じだろうか?
思えば「分離」する事と「混ざる」事って
相反する事の様だけれど、
音楽のミックスでは両方を実現する事を望む事が多いと思う。
楽器同士の音が変に癒着して、
音同士がお互いに
部分的に打ち消しあったりして
分離できない状態はあまり良い音とは思えない。
かと云って、バラバラだと一体感がなくてミックスの意味がない。
ミックスはそのギリギリを狙ってするものだと僕は思ってる。
そして、EK3はそのギリギリのバランスを
見事に再現してくれるのだ。
大したもんだ、さすが¥38,900。
同メーカー「EM-2」と比較
比較対象として同社のEM-2はどうだろうか?と思い
両者を聴き比べてみた。
結果としてはやはりEK3の圧勝。
EM-2もかなり良いサウンドで
そこいらのイヤホンには圧倒的な差をつける
イヤホンなのだけれど、
EK3と比較するとさすがに敵わない。
まず、出力が違う・・・。
同じ音量で聴くとEK3の方が
音が大きくなって音量を下げなくてはいけなくなる。
元々の出力馬力が違うという事なのだろう。
それから、圧倒的に異なるのが、
やはり分離感と解像度だ。
前述の楽器ごとの独立度合いと
それぞれの楽器の細かいニュアンスは
サウンドが混ざる時に、
消されてしまう事が多いけれど、
EK3はそれらの多くを残して再現してくれる。
これは、楽器が増えるほど顕著な様で
登場する楽器が多い楽曲ほど
差が現れた。
だから、そういう楽曲の中での発見が多い。
「え?ここでこんな音が入ってたんだ・・・」
とか、
ひどい時は
「違うフレーズみたいに聴こえる部分もあった」
しっかり分離されて解像度が上がると
こんな風に聴こえるんだ〜って
すごく勉強にもなった。
EM-2も中々の音だったけど、
やはりEK3はさらに
1ランクか?2ランク上を行っている。
値段で3倍以上するだけの事はある!!
好みの音に変えてくれる4つのモード
EK3は本体に二つのスイッチを備えていて
合計4種類のモードで音楽を聴く事ができるので
全てのモードを試してみた。
結果、
僕の好みはデフォルトの設定。
「絶妙なトーン」というモード。
このモードは低音が出過ぎず、すっきりとした
解像度重視のモードの様な気がする。
「強い低音」モードなども試してみたけど、
低音が強まる分、サウンドの細かい描写が
打ち消される事もあって、
そこはトレードオフとなってしまう様だ。
ドライヴ感のある8ビートの曲とか
EDMとかHIP-HOPとか低音が重要な曲などは
「強い低音」モードで聴くとより「来る」だろう。
楽器やボーカルそれぞれの解像度と
美しいミックスを楽しみたければ
「絶妙なトーン」「バランスド調音」などが良いかも。
思ってるよりもガラッと変わるので
聴く音楽によってイヤホンキャラクターを変えたい
って云う人にはとても良いはず。
EK3のサウンドの魅力
聴けば聴くほど・・・
EK3の性能に魅せられてしまい、
今回も2時間くらいぶっ続けで音楽を楽しんだ。
そう、途中から聴くのがどんどん楽しくなってしまった。
あの曲を聴いたら・・・
どんな風に聴こえるだろう?
これは?・・・みたいな感じで、
ピアノソロの曲から女性シンガーソングライターの曲
アコースティックにハードロック、
どれも再現性が高くて、
ダイニングキッチンで身体を揺らしながら
ついつい長い時間聴いてしまい、おかげで寝不足に(笑)
兎に角、分離と解像度の高さが、
素晴らしいのだけれど、
今回聴いた音源で
ギター二本にドラム、ベース、キーボードにパーカッションが3種類くらい
ホーンセクションも加わった大所帯の音源を聞いたが、
全く別物に聴こえて驚いた。
やはりtoeさんのこの曲↓
それぞれの楽器の生々しい感じが丁寧に再現されて
サックスやトランペットが音を出す前や後に
レバーを触っている音が聴こえたり
兎に角アーティストの空気感が伝わってくる。
ミキシングエンジニアや録音エンジニアが
「こだわって残している音」が聴こえてくるのは
本当に値打ちがある。
好きなアーティストであれば、尚更だ。
大好きなアーティストの楽曲は擦り切れるほど聴くと思うけど、
(今はデジタルなんで擦り切れないですね(笑))
それだけ回数を聴いた楽曲であっても、
EK3を通して聴くと気づいてなかった一面に気づく事ができる。
大好きな恋人の全てを知ってるつもりだったけど
全く知らない側面を目の当たりにした時の様な気分にさせてくれる。
EK3はそんなイヤホンかも知れない。
そう、考えると4万円近い値段も高くはないかも知れない。
だって、大事な彼女の意外な一面を知れるのだとしたら
安いものだよね(笑)
良くないところ
EK3の良いところばかり書いてしまったけど
メーカーさんに忖度しないブロガー・カーミーは
製品の良くないところも書く!!!
ええ!書きます(笑)
スイッチ
前述の4つのモードを楽しめるスイッチ!
イヤホンのキャラクターが変わって
非常に良い機能だと思う!
しかし!!!
スイッチが非常に小さくて
付属の爪楊枝的なやつで「入り切り」をするんだけど
慣れるまでまあまあ大変で面倒くさい。
そして、スイッチも小さいのだけれど
スイッチの名前やONっていう文字も極小で
暗い場所だと読みづらい・・・。
おそらく「老眼勢」は完全アウトだと思う!
文字を大きくするとイヤホンのデザインにも影響するので
何かしらの目印でもあれば良いのかな?
コスパ
正直、僕の様なケチ野郎には
EK3は高い!
コスパが良いとは云い難い!
でも、すっかりEK3で音楽を楽しんだ後では
これは、コスパをどうのこうの云う類のものではないな・・・
という結論に至った。
大好きな彼女の意外な一面を知るのに
お金に糸目をつけないのと同じく、
EK3が聴かせてくれる大好きな楽曲の
まだ聴けていなかった一面を聴けるのであれば、
4万円は安い!
でもコスパとして考えると悪い。
なので、コスパを追い求める人は
EK3はやめといた方が良い。
そういう製品だと思う。
大好きな彼女の意外な一面は聴き逃せない!
って云う方には
絶対的におすすめのイヤホンだ。
あと、最後になってしまったけど、
専用のケースがすごく良くできていて
(これだけでも、値打ちがあると思える高級感)
大事なイヤホンをしっかりと守れるので、とても良いです。
SIMGOT「EM2」イヤモニ型イヤホン〜アコースティック・ギターを弾く時の「掌がこすれる音」が生めかしく聴こえる
<参考にさせてもらったサイト>
参考
【レビュー】おすすめの中華イヤホン:Simgot Ek3Audio Life Style
ありがとうございました。