「大きなスクリーンで映画を観たい」「大きな画面でサッカーを観戦したい」といった、大きなスクリーンを欲している方は多いでしょう。
しかし、大画面は高いし、場所も取ります。そうなると浮上するのがプロジェクターという選択肢!
「でも映像の美しさや音は妥協したくない」「場所を取ったり面倒なのは嫌だ!」という方はきっと多いでしょう。
この記事では、そんな方の望みをいっぺんに叶えてくれるプロジェクター「Dangbei Atom(ダンベイ・アトム)」の実力をみっちりと紹介していますので最後まで読んでみて下さい。
Dangbei Atomのメリット&デメリット
Dangbei Atomのメリット&デメリットをまとめました。
- 高精細DLP技術
- HDRによる高コントラストと色の再現
- コンパクトな筐体
- Google TV搭載
- 高性能の自動補正技術
- ややお高い
- ACアダプターが大きい
- 音は全般的に良いが低音は苦手
Dangbei Atomの開封
さっそく開封していきます。パッケージは白を基調にした至ってシンプルなデザインですね。
中身を開けるとさっそくシンプル&コンパクトな筐体が現れます。
2段目には付属品が一式収められています。
付属品
付属品を一式出してみました。
- 本体
- 電源アダプター
- 電源ケーブル
- リモコン
- 取扱説明書
持ち運びにも困らないシンプルな構成ですね。
Dangbei Atomの見た目
Dangbei Atomの本体を見ていきます。
一見するとパソコンの本体か?新しいゲーム機?みたいな感じですね。
黒一色のシンプルなデザインはクール&ベーシックで部屋のインテリアとしても馴染みやすそうです。
前面には投影窓が備わっていてここからスクリーンに光源が発射されます。
本体上面には「Dangbei」のロゴが入っています。
裏面もシンプルでした。
センターには固定用の1/4インチネジ穴がついています。
このネジ穴を利用して三脚などで固定ができる様になっています。
インターフェイス
背面には内臓ファンの排気口とインターフェイス一式が備わっています。
- 電源入力(DC IN)
- USB2.0ポート
- HDMIポート
- 3.5mmオーディオポート
スピーカー
スピーカーは左右の側面に1基ずつ、合計2基の5Wスピーカーが備わっています。
Dangbei Atomは「Dolby Audio」に対応しているので「Dolby Audio」のロゴが入ってますね。
重量・サイズ感
重量は「1270g」とそこそこの重さです。
コンパクトにまとまっているので中身が詰まってる感がありますね。
サイズは「195mm」の正方形で高さは「48mm」です。Mac miniくらいのサイズ感ですね。
スマホ(iPhone13Pro)と比較するとこのくらいです。
さらに昔に息子が使っていた中華プロジェクターと大きさ比較してみました。
出立ちも随分違うし、サイズ感もかなり異なります。
Dangbei Atomがプロジェクターらしくないスタイリッシュなスタイルであることがよく分かりますね。
リモコン
リモコンはスティック状で握りやすいです。単4電池2本で動作します。
「YouTube」「Netflix」「Amazon Prime Video」の専用ボタンがついてますね。
ヘビーユーザーの人にはありがたい。
基本操作は真ん中にある「十字式のホイールボタン」と「決定ボタン」、あとはその左下の「戻る」ボタンの使用頻度が高いですね。
Dangbei Atomのセッティング
セッティングは基本的に簡単ですが、一番最初だけ「リモコンのペアリング」と「GoogleTV」へのログイン作業が必要になります。
まずはACアダプターをつないで電源を取ります。基本的につなぐものはコレだけなので超簡単ですね。
リモコンのペアリングは以下の手順で簡単に行えます。
- 本体の電源を入れる。
- 起動したら案内が出るのでリモコンを本体に近づけて「戻る+ホームボタン」を同時に押す。
- リモコンが認識されて使える様になります。
GoogleTV
リモコンが使える様になると気になるのが「Google TV」ですが、「Google TV」は以下の様な専用端末があります。
「Dangbei Atom」にはこれが既に内臓されているイメージですね。
▼GoogleTVのサイト
Dangbei Atomは、起動すると内部でGoogleTVが立ち上がってGoogleのアカウントでのログインを求められますので、お使いのアカウントをリモコンから入力すればセッティングは完了します。
三脚にセッティング
Dangbei Atomをセッティングするにはカメラの三脚を利用すると良いです。
Dangbei Atom本体の裏面にはカメラ関連でもっとも一般的に使われている1/4インチネジ穴がありますので、このネジ穴を利用すればだいたいの三脚はマウントできます。
我が家ではトラベル三脚を用いて投影しました。
▼トラベル三脚で設置
▼ミニ三脚で設置
ミニ三脚をデスクの上に置くという形もアリなので手持ちのミニ三脚で試してみました。
モバイル用のコンパクト・ミニ三脚も試してみました。
自分の環境に合わせて汎用性があるのでカスタマイズが楽しいですね。
▼今回使用した三脚(参考)
HEIPI 3-in-1 Travel Tripod〜変幻自在!!サブ三脚を備えた万能トラベル三脚投影サイズコントロール
投影サイズは基本的にスクリーンからの距離でコントロールします。
スクリーンから離れれば離れるほど画面サイズが大きくなります。
今回我が家では部屋の白い壁を利用して投影してみました。
本体の設置場所を少しだけ左に振って、壁から約3M近く離して100インチ弱のサイズを目指しました。
部屋の壁幅が約270cmなので投影されている画面は幅が約230cmくらいになっています。インチでいうと「90インチ」くらいですね。
Dangbei Atom本体を設置するポジションもセンターでなく左右にズレていても成立します。
今回我が家ではセンターよりやや左に寄せてセッティングしましたが問題なく映されました。
台形補正
斜めから投影すると当然、映像が歪みますが、Dangbei Atomの台形補正機能を使えば一瞬で補正されます。
もちろん手動で補正を行えるモードもありますので、環境に合わせて設定を追い込む事ができます。
百聞は一見にしかず、動画で確認してみて下さい。
▼動画
一瞬で画角を調整してくれるので、面倒なセッティングが要らず助かります。
新しい環境で使う場合のセッティングはとても面倒なので、この機能があると一瞬で環境が出来上がりますね。
オートフォーカス
そして、画面のフォーカス機能にも「自動(オート)」機能がついています。
こちらも一瞬で調整してくれてバッチリピントを合わせてくれますので「台形補正」と合わせて行うと、すぐに映し出せる環境が整います。
動画でそのスピードと正確さをみてみて下さい。
▼動画
ギューンとフォーカスを自動で合わせてくれます。
Dangbei Atomは「dToF方式」と呼ばれるスクリーンから本体までの距離を測る機能を搭載していて、その技術で素早いオートフォーカスを実現してくれている様です。
天吊りセッティング
やはり、プロジェクターといえば「天吊り」が思い浮かびますが、Dangbei Atomも三脚同様、1/4ネジ穴を利用すれば天吊りプロジェクターも実現しそうですね。
▼天吊りイメージ
天吊りはハードルが高く感じますが、部屋の照明をダクトレール化すれば意外と手間もかからず安価に天吊りができそうなので試してみたいですね。
▼参考ツール
Dangbei Atomを使ってみた(使い心地)
Dangbei Atom(ダンベイ・アトム)を使って数日間にわたって、いろんなコンテンツを楽しんでみました。
GoogleTVの使い心地
まずはGoogleTVの使い心地です。
最初だけ少し戸惑いましたが基本的にはGoogleTVのホーム画面から、その他のストリーミングサービスへワンタッチで行ける様になっていますので、慣れるとホーム画面から「Amazon Prime」やら「Netflix」「AbemaTV」「Tver」などなどデフォで組み込まれてるサービスへ移動する事ができます。
もちろん、その他のサービスもアプリ感覚で組み込む事ができます。僕はサッカーを「DAZN」で観戦しているのでさっそく「DAZN」を組み込みました。
アプリとしては10,000以上のアプリが用意されている様ですのであらゆるジャンルが網羅されている様です。
YouTube・Amazon Prime・Apple TV・HULU・dTV・TVer・Netflix・U-NEXT・AbemaTV・DAZN・FODなどなど、音楽でもSpotify・AWA・Amazon musicなどにも対応
ホーム画面やアプリの操作感については動画を見てみて下さい。
▼動画
リモコンでの操作ですが、サクサク感があってヌルヌルと表示も動作しますのでストレスは全くありませんでした。
映画鑑賞
映画を観てみました。文字通りお家のミニシアター的な感じで映画が観られて没入感が高いですね。
Dangbei Atomの解像度は「1080P FHD(1920×1080)」なので4K画質にはもちろん及びませんが、特に物足りなさを感じることはなく十分な印象を受けました。
最近はタブレットで済ませてしまう事も多いのですが、大画面で観るとやっぱり映画は良い環境で観なくちゃいけないな・・・と、あらためて思ったものでした。
映画は緻密に作り込まれている作品が多いはずなので、出来るだけ大きい画面で細部まで味わって、没入感高く楽しむべきですね。
映画好きの方にはDangbei Atomを試してもらいたいものです。
サッカー観戦
サッカー観戦をしてみました。結論から言うと「とても良かった!」です。
サッカー好きで今年からDAZNも契約して毎週末観戦していますが、リビングの32インチモニターからDangbei Atomの「約100インチ」のサイズで観るのは当然ですが迫力が段違いでした。
圧倒的に見易いのと選手のサイズも大きく映されるので誰なのか?もよくわかる様になってゲームの面白さが増しますね。
やっぱりスポーツは大画面で観るのが圧倒的に良いですね。
「これからは、応援しているチームの大事な試合観戦はDangbei Atomでしたい!」と確信しました。
YouTube鑑賞
参考に自分のチャンネルを投影してみましたので、映像の感じとかをご覧下さい。
▼[参考]YouTube動画
いつもは小さい画面で見る事が多いのですが、YouTubeも大画面で見ると迫力出ますね。
美しい映像のYouTubeも多いので、そういったジャンルはDangbei Atomで観てみたくなりました。
天井投影
天井投影も試してみました。
▼天井投影の様子
我が家は天井も白いのでバッチリ映りました。
しばらく天井に映して観てみましたが、良いもんですね。
ウチの猫も珍しがって観に来ていました(笑)
ゲーム
ゲームとの相性も良さそうです。
僕は残念ながら現在ゲーム機を持っていないのでDangbei Atomでゲームはできなかったのですが、Dangbei Atomには「ゲームモード」も備わっているのでゲームを楽しむ方にもおすすめできそうです。
Nintendoさんの「スイッチ(Switch)」なんかは元々ゲーム機自体がコンパクトなのでDangbei Atomとゲーム機さえあればいつでもどこでも大画面ゲーム環境が作れそうです。
友達の家でも、アウトドアでも電源さえあれば、「Dangbei Atom」と「ゲーム機」を持っていけば良いのはワクワクする組み合わせですね。
Dangbei Atomの明るさ
Dangbei Atomは「1200ルーメン」とういう明るさを誇っています。
ただ、この数値だけだとイマイチ、ピンと来ないのが本音のトコロですよね。
実際に部屋の中で使ってみたところで感じたのは「部屋の明かりは点けない方が良い!」という事でした。
実際に部屋の明かりを点けた場合と点けない場合の写真がこちらです。
▼部屋の明かり点灯
▼部屋の明かり消灯
部屋の明かりを点灯した場合は、見えないことはないのですが、やや照明の光と干渉して弱く感じました。
対して、部屋の明かりを消灯した場合は、コントラストがくっきりとして白い部分は特に美しく見えます。
また、階調も映えて映像美が増しますので、個人的には部屋の明かりを消灯して使うべきだな・・・と感じました。
「昼間でも爆光でよく見える!」という明るさではなく、暗いところでコンテンツの暗部と明部、そして階調を再現してくれるのがDangbei Atomの良いところだと感じました。
Dangbei Atomの映像クオリティ
Dangbei Atomの映像クオリティはかなり満足度高かったです。
特に「白黒のコントラスト」と「カラーの階調」が美しく再現されるのが良いですね。
大画面でプロジェクターで観る時はコントラストやカラーの階調が失われがちですが、Dangbei Atomはその辺をしっかりと再現してくれるので大切に観たい映画や、気合の入るスポーツなどは「Dangbei Atomで観たい!」という気持ちになります。
特にコントラストや色の再現性の高い「HDR映像」に対応している点が強いのだと思います。
ハイダイナミックレンジ(HDR)は、画像の最も暗い部分と最も明るい部分のディテールをより鮮明にする画像技術です。色の階調に使用される色数も格段に増えるので白や黒のコントラストや階調がより美しく表現されます。
解像度はフルHD、つまり1920×1080のドットの集合体になります。
もちろん4Kレベルと比較すると解像度自体は落ちますが、100インチ程度に投影して観る分には「荒さ」は感じません。
むしろキリッとしていて十分な解像度だな・・・と感じるほどでした。
この辺りのキリッと見える解像感やコントラストや諧調の再現性というのはDangbei Atomが採用しているレーザー光源「ALPD」技術と「DLP」投影方式によるものでしょう。
どちらも最先端技術でDangbei Atomの投影性能とそのコンパクトさに貢献している技術ですね。
特に「DLP」技術は200万個以上の極小ミラーを1秒間に数千回動かして、投影する光を作り出すという驚くべき技術です。
Dangbei Atomはそのおかげで色の再現性やコントラスト、動きの滑らかさが再現されているのでしょう。
▼参考リンク
Dangbei Atomのサウンドクオリティ
Dangbei Atomは5Wのスピーカーを左右に2基備えていてDolbyサウンドに対応しています。
結論から言ってサウンドは「まずまず」でした。
全体のサウンド品質は高くて、サウンド解像度も申し分ないですね。
映像と同様にキリッとした品質で、声やBGM、効果音や環境音などの分離も良くて、コンテンツの魅力が映像と共に引き出されて心地よかったです。
一点、残念なのは「低音」でした。
5Wのスピーカーでコンパクトな筐体に納まっているので、低音に迫力を持たせるのは難しいのでしょう。
より臨場感のある音を求めるならば、外部スピーカーへ出力するのが良さそうですね。
あと、少し気になるのが「ファンの音(ファンノイズ)」ですが、こちらも結論から言うとほとんど気になりませんでした。
僕も「そういえばファンの音は?」と思い出してから耳をそば立てて「あ!少ししてるな・・・」程度の音の大きさでした。
ファンノイズもかなり抑えられていますね。
Dangbei Atomのスペック
Dangbei Atomのスペックをまとめました。
輝度 | 1200ルーメン(ISO) |
光源 | ALPDレーザー |
解像度 | 1080p FHD【1920×1080】 |
対応形式 | HDR10 HLG※HDRはHDMI接続では利用できません。 |
スマートアイプロテクション機能 | あり |
画像サイズ | 40~180インチ(推奨サイズ60~100インチ) |
オートフォーカス | あり、dToF+カメラオートフォーカス |
自動台形補正機能 | あり、プラスマイナス30度 |
スマートスクリーンフィット | あり |
スマート障害物回避 | あり |
投影方式 | 自動、前面、背面、前壁、後壁、壁掛け |
スピーカー | 5W×2機 |
Dolby Digital&Dolby Digital Plus | 対応 |
OS | Google TV |
コンテンツ | Netflix、YouTube、Prime Video、Hulu、Disney+など他多数 |
サイズ | 19.5 ×19.5 × 4.8cm |
重量 | 1.28kg |
メーカー
メーカーさんは「 Hangzhou Dangbei Network Technology Co., Ltd」さん、日本語読みは「ハンジョウ ダンベイ ネットワーク テクノロジー」さんですね。
2013年に中国浙江省杭州市で設立された大画面ホームエンターテイメントに主軸を置く企業さんですね。
2016年以降には大画面向けOSを開発してSONYやSamsung、LGなどのグローバル企業に供給もしていたのだとか、2018年にスマートプロジェクターの開発をスタートさせています。
中国のレーザープロジェクターの分野では一位を獲得していてプロジェクターブランドとしての地位を確立しています。
また、「中国未来ユニコーンTOP100リスト」と「2022中国未来ユニコーンスター」に選出されるという中国の期待の企業の様ですね。
Dangbei Atomのよくある質問Q&A
Dangbei Atomのよくある質問Q&Aをまとめました。
- スクリーンがなくても使えますか?
- スクリーンがなくても白い壁などで代用は可能です。ただ、スクリーンの方がより良い映像を投影できるのでスクリーンがあると良いですね。
- 三脚がなくても使えますか?
- 三脚がなくても利用可能です。デスクやテーブルの上に設置しても十分使えます。
- サブスクのストリーミング・サービスに加入してなくても使えますか?
- 各ストリーミング・サービスを使うにはそれぞれのサービスへの加入が必要です。
- 外部の映像を映せますか?
- 映像や画像のコンテンツを保存したUSBデバイスであれば、USB端子に接続してGoogle Playにあるアプリで表示・再生することができます。もちろんHDMI端子を利用してPC/Macのミラーリングも可能ですね。
まとめ
「Dangbei Atom(ダンベイ・アトム)」の総評としては、最新の技術がしっかりと詰まっているのにコンパクトにまとめられていて、映像とサウンドが高品質!ってとこが素晴らしいですね。
それでいて見た目も美しく、持ち運びも容易にできる!というプロダクトとして完成度の高い製品でした。
そして、映像やサウンドがたいへん高品質なので「これは!」と思うコンテンツはDangbei Atomで観たいという気にさせてくれます。
僕はサッカー観戦が好きなので「ここぞ!」という試合や、大好きな映画コンテンツなんかはDangbei Atomで観ようと思ってます。
最近だとJAZZプレイヤーを目指す主人公たちを描いた漫画が原作のアニメ映画「Blue Giant(ブルージャイアント)」なんかはDangbei Atomでもう一度観たいですね!
▼「Blue Giant(ブルージャイアント)」
昨今はスマホやタブレットでコンテンツを消費するのが当たり前になっていますが、やっぱり良いコンテンツは大画面で臨場感と没入感を高めて観たいものですよね。
あと、プロジェクターってセッティングが面倒だ・・・っていうのがネックになりますが、Dangbei Atomはセッティングもあっという間なので苦になりません。
そうすると、生活の中で使うシーンも増えますので、ライフスタイルが少し変わりますよね。
こういうライフスタイルを変えてくれるDangbei Atomの様なガジェットってすごく価値があるとあらためて感じました。