Apple Watchを毎日着けています。
通知を確認して、電子決済に使い、iPhoneで歩数やアクティビティリングを見る。自分ではそれなりに使えているつもりでした。
ところが、iPhoneのヘルスケアアプリを見ていると、ほとんど開いたことのない項目がありました。
それが「心肺機能」です。
試しにグラフを見返すと、そこにはたまたま、足を痛めて日課のランニングができなかった時期の心肺機能の低下と、その後足が治って走り始めた時期の心肺機能の向上の記録が、数値の変化として残っていました。
「すごい!せっかくApple Watchを毎日着けているのなら、この機能を知らないままだともったいないぞ!」と思いいたり、この記事を書くことにしました。
.jpeg)
目 次
Apple Watchは「体力」まで記録していた
「心肺機能」に表示されるのは、
「VO2 max(最大酸素摂取量)」と呼ばれる数値。
言葉だけを見ると難しそうですが、簡単にいえば、「運動中に体がどれだけ酸素を取り込み、筋肉で使えるかを表す“体力の目安”」です。
歩数が「どれだけ動いたか」を表す数字なら、VO2 maxは「どれくらい動ける体なのか」を見る数字、と考えると分かりやすいでしょう。
単位は「mL/kg/分」と分かりづらいですが、体重1kg当たり1分間にどれだけの酸素を使えるか?を示しています。
一般に数値が高いほど、心臓や肺、血管などが全身に酸素を送り届ける能力が高いとされています。
Apple Watch Series 3以降では、屋外でのウォーキング、ランニング、ハイキング中の心拍数や動きを捉えてVO2 maxを推定しています。
ジムのマシンなど、屋内でのトレーニングは推定に反映されません。
iPhone上でのVo2maxの確認方法は簡単です。
iPhoneの「ヘルスケア」アプリ
→右下の「検索」
→「心臓」
→「心肺機能」
Apple Watchを長く使っていてウォーキングや散歩、ジョギングなどを日常的にしている人なら、すでに数年分のデータが蓄積されているかもしれません。
ぜひご自分の記録を確認してみて下さい。
記録がない人もいる
Apple Watchを毎日着けていても、全員にVO2 maxの記録があるとは限りません。
Appleは、「屋外ウォーキング」「屋外ランニング」「ハイキング」などのワークアウト中に、心拍数や体の動きからVO2 maxを推定すると説明しています。
そのため、普段の日常的な移動だけで、ワークアウトアプリをほとんど使っていない人は、データが表示されない、または記録が少ない場合があります。
記録がない場合は、Apple Watchで「屋外ウォーキング」を開始し、平坦で開けた場所を普段のペースで20分ほど歩いてみましょう。最初の数値が出るまで、複数回のワークアウトが必要なこともありますが、ご自分のVO2maxが確認できるでしょう。
年代別のVO2 maxはどのくらい?
VO2 maxは、年齢や性別によって目安が異なります。一般的に年齢とともに低下するため、若い人と同じ数値を目指す必要はありません。
以下は、米国のFRIEND Registryで測定された健康な成人の50パーセンタイル値=中央値です。

これは米国の測定データによる参考値であり、日本人全体の平均値やApple Watchの判定基準そのものではありません。それでも、自分の数値を大まかに捉える目安にはなります。
Appleも心肺機能レベルの分類にFRIENDのデータを参照しています。
Apple Watchでは年齢や性別に応じて、「低い」「平均より下」「平均より上」「高い」の4段階で表示されます。
ケガで走れなくなると、グラフも下がった
2024年頃から、僕は毎日のランニングを日課にしてきました。
ところが今年の3月に足を捻ってひどく痛めて、まともに走れなくなります。無理をして悪化させても困るので、その間はランニングをやめ、ウォーキングに切り替えました。
5月にはやっとジョギングができる程度に回復したのでそこからはまた走る日々が戻りました。
この経過をもって、後からApple Watchの心肺機能を見返すと、3月まで最高43まであったVO2 maxが4月から急激に下がり始め、5月には40を下回っていました。
走れなくなった時期と、数値が下がった時期が重なっています。

その後はVO2 maxも徐々に回復。6月から7月には再び42を超える水準まで戻ってきました。
Apple Watchに表示されるVO2 maxは、医療機関で酸素量を直接測定した値ではありません。心拍数や運動データから算出された推定値なので、変化のすべてがランニングだけによるものとは断定できません。
それでも僕の場合、走れなかった時期に下がり、走り始めると戻っていく様子がグラフにはっきり表れていました。
Appleの技術資料でも、活動量が低下すると、短い期間でもVO2 maxが落ちる可能性がある研究が紹介されています。
体重や見た目では分からない変化が、Apple Watchの中には記録されていたのです。
「十分な運動できなかったら、こんなにも落ちるもんなんだな・・・」
と少し怖くなったほどです。
この経験から僕は時々心肺機能VO2maxをチェックする様になり、Apple Watchの価値を以前よりも感じる様になったのです。
今日の数字より、数カ月の流れを見る
VO2 maxは、毎日確認して一喜一憂するような数字ではありません。
体調や疲労、気温、コースの傾斜、Apple Watchの装着状態などによっても推定値は変動します。
見るなら、「日」や「週」ではなく、最低でも「月」、「6か月」または「年」で見るのがおすすめです。
数カ月前より上がっている
ほぼ横ばいで推移している
最近少しずつ下がっている
この程度の見方で十分です。
自分の現在の状態が分かるのでとても便利です。
見ないままでは、せっかくの記録が眠ったまま
Apple Watchは、着けているだけでもさまざまな健康データを記録しています。
しかし、自分から見に行かなければ、そのデータはヘルスケアアプリの中に眠ったままです。
通知や電子決済、歩数を見るだけに使っているなら、少しもったいないかもしれません。
まずは一度、ヘルスケアアプリの「心肺機能」を開いてみてください。
運動を始めた時期、休んでいた時期、体力が戻ってきた時期。
自分では気づいていなかった体の変化が、すでにグラフになって残っているかもしれません。
僕はApple Watchがもっとも優れている点は、こういったヘルスケア・サポート面だと思っています。
人の健康に関わる事なので、Appleさんはかなり慎重にこの事に取り組んでいるだろうと思うし、妥協のない姿勢の企業の製品を使わないと安心できないですもんね。
お安くはないApple Watchも健康につながるツールなら自己投資としては投資しがいがあります。
僕は「Apple Watchは優れたヘルスケア・サポートツール」だと思っています。
Apple Watchを使いきれていないな・・・と感じている方にはぜひ活用してその真価を感じてもらいたいです。
ただし、Apple Watchの心肺機能は健康状態を診断する機能ではありません。大きな変化が続く場合や、胸痛、強い息切れ、めまいなどの症状がある場合は、数値だけで判断せず医療機関へ相談しましょう。Apple Watchはあくまでサポートツールとして捉える事が大事です。

-160x160.jpeg)